建築、アートがつくりだす新しい環境―これからの“感じ”

2011年11月17日 12:58

 建築とアートは空間を扱い共有するという意味で共通する要素をもったジャンルである。また建築もアートも街の美観や、人の美意識を構成するという意味では、ともに環境を扱っているということもできるだろう。

 現在、東京都現代美術館で開催中の「建築、アートがつくりだす新しい環境―これからの“感じ”」は、アート展であると同時に、現代都市の環境や空間の空気感を伝える建築展でもある。本展は、通常の建築展のような、建築のコンセプト模型の展示のみならず、写真や映像、建築家がかたちや空間を考えるためのアイデアソースといった、イマジネーションをダイレクトに展示している点に特徴がある。

SANAA「ロレックス・ラーニングセンター」2007、ウォルター・ニーダーマイヤー「Bildlaum S 240」組写真 2010

 本展は東京都現代美術館のチーフキュレーター長谷川祐子氏が、共同企画者として建築家であるSANAAの西沢立衛氏と妹島和世氏をむかえ、現代アートと建築による新しい可能性を提示している。三者のチームは昨年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展において「ピープル・ミート・イン・アーキテクチャー」というテーマで、情報化社会における建築と人の関わりかたを示す体験的な展示を企画して好評を博したのも記憶に新しい。

 妹島和世氏が、昨年女性としても日本人としても初めてヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で総合ディレクターを務めた際に発表された作品もいくつか展示されている。そういった意味では海外で高い評価を得た作品を、実際にみることのできる貴重な機会ともいえる。

 企画者の一人である西沢立衛氏が記者会見で「企画するにあたり未来をテーマにした。今までの建築の出来事より、これから起きるであろうことについて焦点をあてた」と語った通り、アーティスト、エンジニア、建築家たちが、2011年のいまどのようなことを考え、未来を提案していこうとしているのか、そのための空間的実践の試みを随所に感じることのできる展示になっている。

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