背筋がゾゾッとする彫刻。「小谷元彦展:幽体の知覚」展

2011年 1月 5日 21:00 Category : Art

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 長い時間をかけて一滴一滴伝ってくる水が硬化した鍾乳石のような彫刻。この作品のテーマは「重力」だ。重力の法則に従ってあらわになるもののかたちを表現した。「重力」というのも、小谷氏が持ち続けるテーマのひとつである。

「スケルトン」2003年 FRP、ほか c.390xφ55cm イセ文化基金、東京

「スケルトン」2003年 FRP、ほか c.390xφ55cm イセ文化基金、東京 撮影:木奥恵三 Photo courtesy: YAMAMOTO GENDAI, Tokyo

 最初の展示室から部屋はどんどん暗くなる。薄暗がりの展示室の中央に8角形の部屋が作られ、部屋の壁はそれぞれスクリーンになっており、8方向から滝の映像が投影されている。

「インフェルノ」2008-10年 ビデオ・インスタレーション:8面同期ハイビジョン・ビデオ・プロジェクション、4.1chサラウンド・サウンド 556×φ610cm、5分37秒(ループ)作家蔵 サウンド:高嶋 啓 制作協力:ステッチ、マックレイ

 観客はスクリーンのカーテンをくぐって中に入る。床と天井にミラーが張られており、まさに映像に包まれる感覚になる。上下を見回すと、天井の鏡の効果で途端に平衡感覚を失い、空間の中を飛んでいるような感覚になる。しばらく見ていると、滝のスピードにより時間の感覚も狂わせられる。私は、この部屋にいるのが非常に心地よい瞑想空間のように感じられたが、刺激が強いので注意して欲しい。

「インフェルノ」2008-10年 ビデオ・インスタレーション:8面同期ハイビジョン・ビデオ・プロジェクション、4.1chサラウンド・サウンド 556×φ610cm、5分37秒(ループ)作家蔵 サウンド:高嶋 啓 制作協力:ステッチ、マックレイ

「インフェルノ」2008-10年 ビデオ・インスタレーション:8面同期ハイビジョン・ビデオ・プロジェクション、4.1chサラウンド・サウンド 556×φ610cm、5分37秒(ループ)作家蔵 サウンド:高嶋 啓 制作協力:ステッチ、マックレイ 撮影:木奥恵三 写真提供:森美術館

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