今週末見るべき映画「GONZO」

2011年 2月 18日 21:00 Category : Art

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 ジャーナリズムって何だろう? 時折、考えこむことがある。たとえば、日本の新聞や雑誌。広告ページのせいか、どの記事からも、新聞や雑誌ジャーナリズムの限界、タブーが垣間見える。新聞の一面記事は、ほとんど、どこも似たような内容。記者クラブとやらの存在で、いまや政治がらみのスクープ記事は、ほとんど、ない。権力の横暴を諭すような雑誌も、皆無に近い。

 たとえばテレビ。視聴料を徴収する公共放送なのに、民放のバラエティ番組を真似たような、ほとんどどうでもいいような番組群。一般の企業広告はないけれど、自局の番組宣伝の氾濫。語学番組をはじめ、内容の民放化にあきれる。民放に至っては、ご覧のとおり。大半が、騒がしい三流タレントに安手の情報番組。ペンやカメラを持つジャーナリストがなまけている間にも、権力や大企業は、剣を磨いている。まことに情けない状況ではあるけれど。

 そんなことを思いながら、ドキュメント映画「GONZO ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて」(ファントム・フィルム配給)を見ていた。映画は、大量の資料、取材源から、ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンの生涯を浮き彫りにする。

 脚本・監督のアレックス・ギブニーは、エンロン事件に迫った「エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?」や、巨額の金を議会にばらまいたロビイストのジャック・エイブラモフを描いた「Casino Jack and the United States of Money」といった、優れたドキュメントを撮っている才人。2004年には、ブルース音楽の傑作ドキュメント映画「ライトニング・イン・ア・ボトル~ラジオシティ・ミュージックホール 奇跡の夜~」の製作に名を連ねる。「GONZO」は、硬派のドキュメントながら、見るものを引きつけるエンタテインメントの語り口なのも、頷ける。そして、なによりも、アレックス・ギブニーの表現からは、アメリカの奥深さ、真の意味でのジャーナリズムの存在を感じる。

 トンプソンの原作、ジョニー・デップ主演、テリー・ギリアム監督の映画で「ラスベガスをやっつけろ」があった。ジャーナリストと弁護士が、ドラッグを車のトランクに積んで、ラスベガスへ取材旅行に出かける。道中からホテルの中まで、ドラッグと酒まみれ、もう、ハチャメチャな騒動劇だった。ジョニー・デップが演じたジャーナリストこそ、トンプソン自身である。

 トンプソンの取材は、対象に密着し、主観や経験を重視する。中立とか公平、客観的な方法論を無視し、偏見、独断にあふれた文章を綴る。そこから、ゴンゾー(ならず者)・ジャーナリズムと呼ばれた。銃を愛し、酒やドラッグに溺れ、破天荒な人生を送ったが、その文章は、鋭く、核心に迫る。

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