アリソン・ショッツ氏はニューヨークを拠点に活動するアーティストで、もともと物理学に関心があり、自然界のさまざまな現象を可視化し、再認識させる美しい彫刻やインスタレーション作品に定評がある。

「Geometry of Light」 2011 cut plastic Fresnel lens sheets,silvered glass beads,stainless steel wire 1523×912×400cm
燦々と太陽の光が降り注ぐ空間に張られた線にガラスのようなパーツが連なり、光を反射させ、周囲の景色を写し出す。また、雲の動きによって光の角度が変わると、作品の下に大きな影が映し出される。

吊り下げられたパーツは、遠くから見ると球体のガラスのようにも見えたが、近づいてみると、なるほど、フレネルレンズである。フレネルレンズとは、通常の凸レンズとは違い、薄いアクリルシートに同心円状にすべて角度が違う溝を施したシート状のレンズである。シート状のルーペ等で利用されているごく一般的なものだ。ちょっと歪んだ風景、角度によって逆さに見える風景は、レンズの効果によるものだったのだ。

「面白いでしょう(笑)。この会場に入ってきたら、ぜひいろいろ歩き回って作品を見て欲しいの。そして、好きなポイントが決まったらしばらくの間作品を静止してみて。するとレンズに空が写ったり、雲が写ったり、周りのビルが写ったり、他の作品の姿が映ったり。常に移り変わっていく景色を見ることができると思うわ。この作品は、一瞬として同じ表情を映すことはないの」(アリソン・ショッツ氏)

