広大な宇宙へ、内なる旅へ誘う「光」

2012年 2月 3日 00:00 Category : Art

このエントリーをはてなブックマークに追加

 東京・表参道。明治神宮にまっすぐ延びる参道。その中腹にエスパス ルイ・ヴィトン東京はある。ルイ・ヴィトン 表参道ビルの7階に位置するガラス張りの空間で、たっぷりと光をたたえている。3回目となる展覧会「コズミック・トラベラーズ 未知への旅」と名付けられ日本人作家5名のグループ展が開催中だ。

 テーマは「光」。展示空間の中に入ると、まばゆい光の洪水が讃えられる。そんな展示空間の特性を利用して作品が決められていった。インディペンデントキュレーターの西沢碧梨氏は本展についてこう語った。

「通常の美術館の”ホワイトキューブ”とはまったく違う、素晴らしい光の空間。この空間に入ったときに体で感じたものが体感できるような、そんな展覧会ができないかなと思いました。そして、まず最初に思い浮かんだのは原口典之さんのオイルの作品でした。あの作品は、60年代末頃から原口さんが取り組まれていた作品ですが、空間にオイルを満たした作品は、その空間自体がものすごいエネルギーで動いていくような、そういう力を持っていて。まずは原口さんに来ていただくことからこの展覧会はスタートしました。原口さんの作品を中心にして、『光』の空間を生かせる人、そして多次元的、異なる次元、異なる世代の作家というキーワードで選び、高木正勝さん、佐藤充さん、渡辺豪さん、塩保朋子さんの作品を展示しました」

(c) Louis Vuitton /Tadamasa Iguchi

 展覧会の導入となる、神社でいう鳥居のような役割を果たすのが、高木正勝氏の作品だ。ルイ・ヴィトンの店舗1階の奥にある巨大な縦長のモニタに映し出される「Anyura」というアニメーション作品だ。

Anyura (2012) Masakatsu Takagi

「Anyura」2012 アニメーション
Masakatsu Takagi Courtesy of the Artist and Yamamoto Gendai

 大きなスクリーンでは、美しい光の物語が散文のように飛び出してくる。小さな光の粒が生まれ、美しい色を携えて増殖し、世界へと飛び散り、そして循環していく。それはあくまで私の印象だが、そんな光の一生が描かれているように見える。「アニュラ」と読む作品名は「安心、ゆらゆら」に由来する。

Related article

  • 見て、聞いて、触って、香って「森」の今を知る
    見て、聞いて、触って、香って「森」の今を知る
  • アカデミー賞作家スティーヴ・マックィーンの個展が開催中、エスパス ルイ・ヴィトン東京
    アカデミー賞作家スティーヴ・マックィーンの個展が開催中、エスパス ルイ・ヴィトン東京
  • 「恵比寿映像祭」の今年のテーマは「Public⇄Diary」。 さまざまな角度から記録と記憶を検討する。
    「恵比寿映像祭」の今年のテーマは「Public⇄Diary」。 さまざまな角度から記録と記憶を検討する。
  • 「静けさのなかにみえる、未来への道筋」 トーマス・バイルレ インタビュー
    「静けさのなかにみえる、未来への道筋」 トーマス・バイルレ インタビュー
  • 数値制御切削機を用いた木製筆記具、MACINARI(マキナリ)
    数値制御切削機を用いた木製筆記具、MACINARI(マキナリ)
  • ルイ・ヴィトン「ダミエ・グラフィット」クール&タフな新作小物
    ルイ・ヴィトン「ダミエ・グラフィット」クール&タフな新作小物

Prev & Next

Ranking

  • 1
    夏バテに効く、エジプト塩をつかったお料理4品
  • 2
    B&B ITALIA、夏のアウトドア家具新作
  • 3
    音降る部屋は心地よい、パイオニア「ACCO」
  • 4
    フォトギャラリー:デザインタイドトーキョー エクステンション
  • 5
    しあわせな人生の選択 【今週末見るべき映画】
  • 6
    タイム アンド スタイルの新作は「クラシカル」
  • 7
    オランダのデザイナー展「トレジャー・ハント:心を捉えるものは何?」
  • 8
    深夜までおいしい蕎麦が味わえる店「銀座 真田」
  • 9
    フリッツ・ハンセン ー次なる新作の製作をミラノで披露
  • 10
    アートの常識を覆した若者たち「ビューティフル・ルーザーズ」

Excite ism :

このエントリーをはてなブックマークに追加