紙で再構築された事件現場 トーマス・デマンド展

2012年 6月 6日 09:00 Category : Art

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 ドイツの現代美術作家トーマス・デマンドの日本の美術館では初となる大規模な個展が、東京都現代美術館で開催中だ。初期の写真作品から本邦初公開となる映像作品まで代表作約30点が一同に展示される本展。

「浴室」1997年

 ニュース映像や新聞、ポストカードなど、作品のモチーフに選ばれているのは、実際に起こった社会的事件や事故などの現場写真。それらときに事件性を帯びたセンセーショナルなイメージを引用し、コンストラクテッド・フォト(構成写真)の手法で撮影することで知られるデマンドの作品は、被写体となる状況を「紙」を使って再構築することからはじまる。

 浴室で起こった事件がもとになった作品「浴室」(1997年)や、ある事件現場に設置された監視カメラが映し出す、エスカレーターの運動がループする映像作品「エスカレーター」(2000年)、先の3.11の東日本大震災における原子力発電所事故をきっかけに制作された「制御室」(2011年)など。テレビのニュース映像や新聞でみた事件や事故現場の写真をもとに、作家本人の記憶に残るイメージの断片から、カードボード(厚紙)をマテリアルに事件現場をほぼ原寸大の模型につくりあげ、それを撮影し写真作品や映像作品としている。

「制御室」2011年

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