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「私たちは関係性のなかで生きている」エルネスト・ネト インタビュー

2012年 10月 29日 00:00 Category : Art

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―ブラジルのオスカー・ニーマイヤーの建築のように、エルネストさんの作品には、ニーマイヤーの建築のようなスケールの大きさと、普遍的なものに通じる宇宙的なインスピレーションを感じます。

建築についてはあまり詳しく勉強はしていないのですが、ブラジルの都市であるブラジリアをつくったときのニーマイヤーのカーブ性や、地上から宙にむかって広がっていくスペースをオーガニックに使うアイデアは、私の彫刻にも共通する点だと思います。たとえば紐を天井から引っ張り上げてテンションをかけると、自然なカーブが生まれますが、ニーマイヤーの作品にもそのようなカーブをみることができますね。そのような点などに共通点をみることができると思います。そしてニーマイヤーは劇場や公園、あるいは議会などを手がけていますから、そのソーシャルなスタンスはとても似ているところかもしれませんね。

―なぜそれをお聞きしたかというと、日本は工業国になる以前はもともと農業国で、一部の人をのぞいてほとんどの人は地面に這いつくばるように、土とともに生きてきたところがあるのですが、ネトさんの作品には土地への執着よりも、地面から離れていくような志向を感じたからです。

それはブラジルも同じかもしれませんね。私の作品には、鉛を床に置くという作品があるのですが、地面に跪きながら彫刻をつくっているときに、私は農夫みたいだと思った感覚をいまも憶えています。ですが少し違うのは、私が「吊り下げる」ことや、テンションに関する彫刻をつくるとき感じるのは、土地が上がっていったという感覚です。今回の彫刻も地面に着地しそうな「入口」から、宙を歩きながら、いま私たちが寛いで対話をしている、聖堂とも宇宙船ともいえるこのスペースに人びとは向かっていくわけですが、私はむしろ地に足のついた土地があるからこそ、ここへ人びとを導くことができる、思っているのです。


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