インドの現代アートを堪能する。 「Urban Narratives ―ある都市の物語―」

2013年 2月 15日 00:00 Category : Art

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 今回で6回目となるエスパス・ルイ・ヴィトン東京で開催されるエキシビションでは、インドの現代アーティスト4名を迎え、グループ展を開催する。毎回ゲストキュレーターを迎え開催される本展では、今回美術史家であり、美術評論家であるナナク・カングリーをキュレーターに、多文化社会化するインドにおける現代アートシーンを紹介する。

 1991年の経済自由化以降、めざましい経済発展を遂げるインド。あたらしい表現を模索しつづけている現代アートも例外ではない。日本の9倍近い国土に、同じく9倍以上の人が暮らす、他民族、他言語の超過密国家インド。ムンバイ、デリーといった大都市圏だけでなく、地方都市にも都市化の波は押し寄せ、宗教や独自の食文化など地域性に根差したエスニックアートのみならず、現在のインドの多文化社会の現状を反映させたグローバルな感覚をもったアーティストが登場し、作品を発表している。さらにそれを展示するギャラリーやコレクター、売買するためのマーケットが生まれている状況は、現代アートの先進国であるヨーロッパやアメリカ、そして日本も同様である。

 インドのカルチャーといえば、音楽や、映画、そして最近では建築など、日本でも注目を集めるが、インド発の現代アートはカラフルでユニークな作品が多い。その表現も、絵画や彫刻、写真に留まらず、メディアアートや、インスタレーションなど、作品単体で完結するものではなく、オーディエンスとインタラクティブな関係を結ぶ可能性を秘めた作品が多い。また混沌ともいえるさまざまなものが溢れるマーケットで売っているものからインスプレーションを得た作品などにも目を引く作品が多い。インドという国が内包する多様な宗教、哲学、神話などの世界観が背景にあってこそ成立しうるアート表現が魅力的だ。

 今回カングリーが選んだアーティストは、アディプ・ダッタ(Adip Dutta)、スネハシシュ・マイティ(Snehasish Maity)、セカール・ロイ(Sekhar Roy)、ピヤリ・サドゥカーン(Piyali Sadhukhan)の4名。全員インド第三の都市、西ベンガル州コルカタ(旧名カルカッタ)を拠点に活動するアーティストたちだ。現代インドの現状を、インド人の視点で描く作品が展示される本エキシビション開催に先立ち、4名のアーティストとキュレーターが参加して、プレス向けアーティストトークが行われた。その模様もまじえ、本展をご紹介する。

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