今週末見るべき映画 「ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ」

2013年 5月 9日 08:00 Category : Art

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 時折思うことがある。いろんな分野で、傑出した才能を示す人がいるのだなあ、と。さしずめ、ドキュメンタリー映画「ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ」(アップリンク配給)の主人公、チャールズ・イームズもそのひとりだろう。建築家、家具のデザイナー、写真家、映画作家…。その才能は、多くの分野で発揮され、チャールズの仕事を支えたのが、妻のレイであった。映画は、チャールズ夫妻の運営する「イームズ・オフィス」のデザイナーたちや、友人や家族が、夫妻の仕事や人となりを語る。

©2013 Eames Office, LLC.
 監督のジェイソン・コーンは、ジャーナリスト。まだ大学院生だった頃に、「イームズ・オフィス」から発売されていたDVDの映像作品を見る。広告映像でもなく、ドキュメンタリーでも、アート映画でもない。どのようなカテゴリーにもあてはまらない、と思った。2005年頃に、コーンは、イームズ夫妻のドキュメンタリー製作を決意し、資金を調達、本格的に製作にとりかかる。

 チャールズとレイは、椅子の代名詞とも言われているイームズ・チェアを作っただけではなく、いろんな分野で、数多くの作品を残した。チャールズは1978年に、レイは1988年に亡くなるが、オフィスに残された写真や文書、映画作品などは、ぼう大な量で、ワシントンの議会図書館に残されている。本作では、とてもすべてを紹介できないほどの量という。

 チャールズとレイが出会ったのは1940年。1941年、妻帯者だったチャールズは離婚後、レイと結婚する。はじめは、見て美しく、座り心地のいい椅子を作ろうとするが、新素材の合板成形がうまくいかず挫折。戦争中である。負傷した兵士のための添え木の需要があって、生産に乗り出す。戦後の1946年、合板を成形した家具の展覧会を開催。すぐに、ハーマンミラー社が、イームズ夫妻の家具の製造権を獲得する。夫妻の信念は、「美しく、いい家具を、安価で提供すること」。夫妻の快進撃が始まる。ファイバーグラス製の椅子や、テーブル、遊び心溢れた教育玩具などをデザインし、映画製作にも乗り出す。建築家のチャールズが発想し、画家のレイが、工夫を加える。夫妻のデザインは、美しく、楽しく、たちまち世界中に広まっていく。


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