今週末見るべき映画「トゥ・ザ・ワンダー」

2013年 8月 8日 17:00 Category : Art

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テレンス・マリック監督の前作「ツリー・オブ・ライフ」を、本欄で「賛否両論の問題作」というタイトルでレビューした際、「テレンス・マリックは、今後、どのような映画を撮るのだろうか」と書き、「映画というより、監督自身の私的告白、祈り」とも書いた。

有名な国立大学の学長を務めたことのある映画評論家が、あまり売れているとは思えない文芸雑誌で、レトリックの限りを尽くされて、「ツリー・オブ・ライフ」を酷評された。まずいラーメン屋の噂がたって、そのラーメン屋に人が押し掛けるように、けっこう、この酷評のせいで、映画館に足を運んだ人が多かったようだ。しかし、この文章からは、およそ「映画への愛」を感じられなかった。以前、お書きになった優れた評論さえ、いまは読み返す気もしない。


テレンス・マリックの新作が「トゥ・ザ・ワンダー」(ロングライド配給)である。これまた、おそらく賛否が分かれると思う。ドラマの道筋をたどるといった作り方ではない映画だから、やむを得ないだろう。

映画は、一人の男性と二人の女性との「愛」をめぐってのナレーションと、神や救世主への問いかけに終始する。「ツリー・オブ・ライフ」では、宇宙の始まりから、一組の家族の確執を描いたテレンス・マリックは、「トゥ・ザ・ワンダー」では、「愛」をめぐっての、人の心の移ろいと、信仰への情熱の移ろいを並行して描いていく。

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