今週末見るべき映画「ハンナ・アーレント」

2013年 10月 24日 13:40 Category : Art

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【Story】
ナチスの戦犯で、逃亡していたアドルフ・アイヒマンが、逃亡先のアルゼンチンで捕まる。1960年、そのニュースが世界に発信された。アイヒマンは、多くのユダヤ人を、強制収容所へ移送した責任者だ。捕らえたのはイスラエルの諜報部で、イェルサレムで裁判が開かれることになる。

かつて、強制収容所から脱出、アメリカに亡命していたドイツ系ユダヤ人の女性哲学者ハンナ・アーレント(バルバラ・スコヴァ)は、アイヒマンの裁判の傍聴を熱望する。そして、裁判のレポート掲載を「ザ・ニューヨーカー」に持ちかける。「ザ・ニューヨーカー」は、1925年にハロルド・ロスが創刊した週刊誌で、2代目の編集長ウィリアム・ショーン(ニコラス・ウッドソン)がアーレントの要望を快諾する。ショーンはもちろん、アーレントが英語で書いた、代表的な著作「全体主義の起源」を読んでいる。断るはずがない。

哲学を共に学んだハンス・ヨナス(ウルリッヒ・ノエテン)、親友の女流作家メアリー・マッカーシー(ジャネット・マクティア)は、アーレントの行動を支持するが、夫のハインリヒ・ブリュッヒャー(アクセル・ミルベルク)は、かつてアーレントが強制収容所で受けたトラウマを気遣う。

1961年、イェルサレムに着いたアーレントは、ユダヤ人の国家建設を願うシオニストのクルト・ブルーメンフェルト(ミヒャエル・デーゲン)を訪ねる。かつて、アーレントは、クルトたちの運動を支援、信頼できる友人でもあった。

裁判が始まる。アーレントは、アイヒマンの供述に耳を傾ける。「私は命令に従っただけだ。殺害するか否かはすべて命令次第。事務的に処理し、私は一端を担ったにすぎない」とアイヒマンは言う。アーレントは、アイヒマンの供述を聴いて、アイヒマンは、極悪非道な人物ではなく、凡庸な人間ではないかと考えるようになる。

アメリカに戻ったアーレントの原稿は、捗らない。若き日の師であり、恋愛関係もあったハイデガーとの過去が甦ってくる。夫のハインリヒが脳の静脈瘤破裂で倒れる。やがてアイヒマンに死刑の判決が出る。やっと、原稿が書き上がる。ハンスに見せるが、アイヒマンはヒットラーの命令に従っただけだという論旨に反論する。「雑誌には載せないでくれ」と。

アーレントは、裁判でのアイヒマンの供述を聞き、原稿にとりかかろうとするが…。

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