今週末見るべき映画「恋するリベラーチェ」

2013年 11月 1日 12:00 Category : Art

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アーヴィング・バーリンの「ゼイ・セイ・イッツ・ワンダフル」、「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」、ジェローム・カーンの「煙が目にしみる」、「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」、ジョージ・ガーシュインの傑作「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー」、デューク・エリントンの「ソリチュード」、「テンダリー」などの演奏で、1950年代から80年代にかけて、アメリカで絶大の人気を博したピアニストが、リベラーチェだ。

リベラーチェの弾くピアノは、華麗で、ムーディ。クラシックからポップスまで、うっとりさせる魔力があるピアノだ。チャイコフスキー、ショパン、ドビュッシーなども、流麗に弾く。いわゆるセミ・クラシックからジャズ、ポップスまでの、イージーリスニング、ムード・ミュージックの範疇に入るのだろう、かなり昔、よく聴いたものだ。レコードやラジオからでは、どのような衣装、演出で演奏していたのかは定かではないが、かなり派手だったと聞いている。また、ゲイとの噂もあり、死因はエイズとも伝え聞いていた。


そのリベラーチェの晩年10年ほどを描いた映画が「恋するリベラーチェ」(東北新社配給)だ。今年の東京国際映画祭での特別招待作品にも選ばれた。マイケル・ダグラスがリベラーチェ役、その恋人スコットにマット・デイモンが扮する。なんと、リベラーチェの母親役で、「雨に唄えば」のデビー・レイノルズも出ている。監督はスティーヴン・ソダーバーグ。これが最後の劇映画らしい。もう、見るしかない。

リベラーチェは、もともと、クラシックのピアニストを目指していたはず。わずか7歳で、当時のポーランドの大ピアニスト、政治家でもあったイグナツィ・パデレフスキに絶賛されたほどだ。日本では、レコードやラジオでしか、馴染みのないせいか、その詳細は明らかではない。どのようなピアニストであったのか。そして、その私生活は、と興味は尽きない。数々のショーやラジオシティ・ホールを何度も満席にしたほどの人気である。稼ぎも半端ではなく、エリザベス・テイラーが「クレオパトラ」で手にしたギャラが100万ドルと言われたころに、たぶん年間だろうと思うが、その7倍もの稼ぎがあったと伝えられている。

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