今週末見るべき映画「ダラス・バイヤーズクラブ」

2014年 2月 20日 12:00 Category : Art

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映画俳優は、出演する役柄に合わせて、その容姿を変える。肥ったり、痩せたりもそうだ。かつて、マーティン・スコセッシ監督の「レイジング・ブル」に出たロバート・デ・ニーロは、27Kgほど体重を増やし、ミドル級プロボクサーのジェイク・レモッタ役を見事に演じた。逆もあって、痩せている人物を演じる時。かつて、トム・ハンクスは、ロバート・ゼメキス監督の「キャスト・アウェイ」に出た時、22、3Kgほど減量しての出演だったそうだ。無人島にたどり着いてサバイバルするといった役なのに、あるシーンで、観客の失笑を誘った。もともと肥満体質のせいか、芝居はうまいが、痩せ方は、あまりうまくなかったようだ。

このほど公開の「ダラス・バイヤーズクラブ」(ファインフィルムズ配給)に主演したマシュー・マコノヒーは、エイズ患者を演じるために、21Kgほど減量したという。写真を見ると、これがあまりにも見事な痩せ方で、凄絶そのもの。今年のアカデミー賞で、主演男優賞にノミネートされた。アカデミー賞の1票があれば、投票したいと思うほどの素晴らしい演技を披露する。最近作の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」では、レオナルド・ディカプリオに、株の売買の何たるかを教える先輩役を力演した。ちなみに、本作「ダラス・バイヤーズクラブ」は今年のアカデミー賞では、作品賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、編集賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の6部門にノミネートされている。


もともと保守的なテキサス州の1980年代。エイズについて、なにかと誤解のあった頃の話である。マシュー・マコノヒー扮するロン・ウッドルーフは、ロデオ会場で、些細なギャンブルをし、コカインやヘロインに手を出し、複数の女性と戯れている。いい加減な日々をおくるロンは、痩せていて、いつも咳込んでいる。ある日、ロンは倒れる。診断はHIV陽性反応、エイズだ。「冗談じゃない。オレは、死んだロック・ハドソンのようなホモではない」と、ゲイ嫌いのロンは怒る。アナーキーな生き方をしていたロンは、余命30日という宣告にがっくりする。

ロンは、エイズについて猛勉強し、メキシコまで、副作用の少ない治療薬を求めに出かける。ロンは、アメリカでは認可の下りていない治療薬を持ち込み、会員制のクラブ「ダラス・バイヤーズクラブ」を結成する。いわば、法の抜け穴で、会費を徴収して、治療薬は無料で提供するというスタイルである。当然、政府や製薬会社からの圧力がかかる。優れた抗ウィルス剤と言われているインターフェロンを求めて、ロンは、日本にまで足を延ばす。自分自身とエイズ患者たちのために、政府と闘うロンは、患者たちの社会と密接な関係を築きあげ、生き延びたいという強い意志を持ち続ける。

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