写真展「101年目のロバート・キャパ」

2014年 4月 11日 12:00 Category : Art

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戦争写真家として知られるロバート・キャパの生誕101年目にあたる2014年。3月22日から5月11日まで、東京都写真美術館(東京・恵比寿)にて「101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた」が開催されている。

1913年ハンガリーに生まれたロバート・キャパは、スペイン戦争や第二次世界大戦をはじめ、数多くの戦争写真でその名をとどろかせた「伝説のカメラマン」として有名な人物。頭部を撃ち抜かれ、倒れる瞬間の兵士を撮った「崩れ落ちる兵士」は、世界史の教科書などで多くの人が目にしたことのある作品だろう。

ロバート・キャパ 1951年、ルース・オーキン撮影、東京富士美術館蔵©International Center of Photography/Magnum Photos

しかし、その実像は「ボブ」の愛称で親しまれたごく普通の男性だった。友人たちと親交を深め、ギャンブルと酒を楽しみ、女性と恋に落ちて別れに涙する…そんなありふれた人生をキャパも送っていたのだ。

本展では、東京富士美術館のコレクションを核に、約7万点とも言われる残された作品の中から、戦場以外でキャパが同時代を生きる人々への共感や、友人たちへの思いから写したカットも数多く紹介している。そして、その作品の数々が制作年代ごとではなく、テーマのある章立てで展開されているのが、この写真展の興味深いところだ。

1932年に撮影した、ソ連の政治家トロツキーから始まる第1章「時代」では、20世紀前半の世界情勢をキャパの視点でたどっている。

第2章「戦渦」では、米国の映画『プライベート・ライアン』のモデルとしても知られる、連合国軍によるノルマンディー上陸作戦(Dデイ)や、出世作「崩れ落ちる兵士」など、戦争の最前線を撮影した作品を紹介。

そして、第3章になると、徐々にキャパの本領が発揮されてくる。「つかの間の安らぎ」と題されたこの章では、激しい戦場の裏側で、手紙を書いたりチェスに興じたりする兵士たちの姿など、戦禍の広がる地域に訪れた一時の平穏を切り取っている。戦場でも明るさとユーモアを忘れずにいたキャパらしい作品ばかりだ。

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