既存の枠組を無効化する、ちいさな光「拡張するファッション」

2014年 4月 26日 11:00 Category : Art

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「ガーリームーブメント再考 日常への視点、自発性、複数の表現手段」では、時代のなかで現れては消えていく表面的な「流行」とはことなる、切実で、自由な実験精神のなかから生まれてきたカルチャーに光をあてる。そのような動きのひとつで、60年代のフェミニズムから派生した運動が「ガーリームーブメント」である。

そんな、ライオットガール(怒れる少女たち)に代表される、ガーリー運動に刺激を得たアーティストの一人として、ミランダ・ジュライがあげられる。ジュライは、パフォーマンス、映画、小説など、複数の表現手段でいまも作品を発表し続ける、現代アメリカのアーティスト。ここではジュライが96年に初めて撮影した映像作品も特別上映される。


そんな、若い女性たちの自発性、日常への眼差しは、現代もいきいきと息づいている。本展の主要なテーマのひとつであるガーリームーブメント、DIY精神を現代において特徴づけるもののひとつとなっている、そんな若い女性たちの自発性は、続く展示となっている、水戸周辺に暮らすティーンたちの、服との出会いをめぐる物語のなかにも現れている。彼女たちの、日常風景のありのままのスケッチ、ともいえるこれらの展示は、会期中にも更新されていくという。


アーティスト青木陵子のドローイングやオブジェクト、90年代から活躍する写真家の長島有里枝の写真は、そんなガーリームーブメントとは少し距離を置いて作品を手がけ(青木)、かたや、ガーリー写真の旗手と言われた(長島)両者の日常やアートへの向き合い方をピュアに映し出していて、興味深い。


本展で林は、生活の中から生まれるアートというものに主軸を置いているようにみえる。それは、アートということをことさら意識せずとも、生活の中にアートがあるのだ、というスタンスである。家族や、血のつながりを意識させる2人の女性作家の作風は、ある意味対比的だ。

だが、双方を見比べてみることで、90年代のガーリームーブメントから20年の時を経て、バーチャルでは生み出しえない、ともに生活のなかから生まれる力強いリアリティ、というアート本来がもつであろう共通項が浮かび上がってくる。

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