和紙デザイナー佐藤友佳理、「呼吸する和紙」で伝統に革新を

2014年 6月 10日 08:00 Category : Art

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障子、襖、うちわ、色紙、習字紙、それとも、寺社で見かける屏風や衝立?ふっと、脳裏に湧いてくる存在ではないだろうか?『和紙』といえば、物心ついた頃から身のまわりにそれとなく存在している「日本のごく伝統的なもの」のイメージが。そして、そこにはきっと、安心感や懐かしさといった、どこかあたたかい気持ちが含まれていたりして。

言うまでもなく、日本が誇る伝統工芸のひとつである和紙。東西問わず、欧米諸国では、文化財や絵画、古文書の保存・修復素材として不可欠なものだと重宝され、アーティストたちは美術紙や素材として使うなど、その世界的評価はすこぶる高い。

しかし、産業全体としてみると、職人の高齢化、後継者不足などの問題による先細りは否めない、という事実がある。そんな中、いまだかつてない、まったく新しい取り組みで、和紙業界に新風を吹き込み、その発展にめざましく貢献している勇敢な女性がいる。和紙デザイナーの佐藤友佳理氏だ。

佐藤友佳理氏

彼女の活動拠点は、愛媛県西予市(せいよし)の明間(あかんま)。名水百選に選ばれた「観音水」の流れる山あいの集落である。自然に囲まれた静かな環境の中、ブレない軸と独自の手法で和紙づくりに取り組んでいる。

ファッションモデルから、和紙業界に転身したという異例の経歴の持ち主。どんな想いでこの世界に飛び込んだのか。和紙のこと、働くということ。今回は、唯一無二の美しい生き方をしなやかに貫く、佐藤友佳理氏のインタビューをお届けしたい。

「ロンドンに暮らしてみて、はじめて気づいたんですね。日本って本当に素晴らしいな、と」

「子どもの頃から絵を描くのが好きで、好きで。将来、漫画家になりたいと思っていたんです。“よし、美大に行こう!”と思ったら、絵では食べていけないからって、母親に即却下されまして。結局、食べるのがもっと難しいモデルの世界に進んだわけですが…(笑)」。

シンガポール・マンダリンホテル「築地 すし大」のために制作した巨大和紙 佐藤友佳理作

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