グッチ×中村吉右衛門、芸の力強さを間近でみる貴重な写真展

2014年 9月 5日 17:00 Category : Art

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会場に足を踏み入れると、通常の写真展とは異なる暗い照明に驚く。しかしその先にはもっと驚きの世界が広がっている。伊勢神宮御用紙を奉製する職人が手漉きした大判の伊勢和紙に、役を演じる中村吉右衛門氏がプリントされているのである。それはまさしく幽玄の世界。柔らかな素材に映し出される中村吉右衛門氏の鬼気迫る姿は、観るものを静かな感動で包み込んでくれる。


今回展示されている47点の写真は、写真家の鍋島徳恭氏が2006年から8年にわたり、中村吉右衛門氏のほぼすべての舞台を記録した中から選ばれている。8年もの長い年月に撮影された膨大な写真から選ばれた珠玉の47点が展示されているというのも観るべきポイントであるだろう。演じられた役の数々から、最もドラマティックな瞬間が切り取られ、等身大以上のサイズで伊勢和紙にプリントされた作品が、暗い会場に浮かび上がる。これらの天井から吊るされた巨大な作品の間を歩けば、様々な役柄を演じる歌舞伎の絵巻物の中にいるような気分にもなりそうだ。


舞台上の中村吉右衛門氏の晴れ姿以外に、楽屋でのオフショットや先代から受け継がれた化粧台など、普段は見ることができない舞台裏も同じように伊勢和紙にプリントされ展示されている。また、中村吉右衛門氏が自ら筆をとり、写真に絵画を施した、写真と絵画の素晴らしいコラボレーション作品も展示されている。

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