今週末見るべき映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」

2014年 9月 19日 08:00 Category : Art

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「どこでもいい、なにもない空間ーそれを指して、わたしは裸の舞台と呼ぼう。ひとりの人間がこのなにもない空間を歩いて横切る、もうひとりの人間がそれを見つめるー演劇行為が成り立つためには、これだけで足りるはずだ」。もう40年ほど前に読んだ、ピーター・ブルックの演劇論「なにもない空間」(晶文社・高橋康也、喜志哲雄訳)の、有名な冒頭部分だ。1965年、ピーター・ブルックがイギリスの大学での講演をまとめた本である。

ピーター・ブルックは、1940年代から現在まで、演劇とは何かを考え、上演し続けている世界演劇界の巨人である。シェイクスピアの「真夏の夜の夢」、チェーホフの「桜の園」などの数多くの公演で、日本でもお馴染み。幅広いジャンルの演劇を、新旧を問わず演出、上演し続けている。その才能は、舞台で発揮されるだけではない。1964年、ベルリンで初演されたペーター・ヴァイスの戯曲「マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺」(通称「マラー/サド」)を、1967年に映画化している。ちなみに、日本での一般公開は翌1968年で、このタイトルは、日本で公開された映画で最も長いタイトルだそうだ。

このほど、このピーター・ブルックのワークショップの様子を撮影したドキュメンタリー映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」(ピクチャーズデプト配給)が公開される。


今まで公にされていなかったピーター・ブルックのワークショップの詳細を、映像に収めている。可能にしたのは、監督が、ピーター・ブルックの息子であるサイモン・ブルックだからだろう。

ピーター・ブルックには、いろんなジャンルの人たちが、ラブコールを送る。演出の現場、稽古の様子を見たい、という声も多い。冒頭、ピーター・ブルックは言う。「リハーサルを見せてくれという要請が多く、うんざりしている。いやと言うと、稽古場を覗かせてと言う。覗き見では意味がないと言うと、私がどう芝居をつけるかを見たいと言う」。

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