今週末見るべき映画「ジャージー・ボーイズ」

2014年 9月 26日 08:00 Category : Art

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試写室で隣の席にいたおじさんは、手で膝を打ち、リズムをとる。ちらりと見ると、笑い泣きしている。よほどの思い入れがあるのだろう。たしかに、ザ・フォー・シーズンズの「シェリー」を最初にラジオで聴いた時の衝撃は大きかった。たしか、1962年の頃だったと思う。「シェーーーーリー、シェリー・ベイビー」と、透き通るようなファルセットで唄われ、「ホワィ・ドンチュー・カムアウト」と低音でズシンとくる。アメリカのポップスには、ものすごい曲があるんだなあと、感動した。このザ・フォー・シーズンズの登場する「ジャージー・ボーイズ」(ワーナー・ブラザース映画配給)が公開となった。


もとは、ブロードウェイで大ヒット中のミュージカル。舞台、映画ともに、ザ・フォー・シーズンズの史実とは、時系列的にはいくぶん異なるようだが、ほぼ、ザ・フォー・シーズンズというグループの栄枯盛衰が綴られる。映画の監督は、ジャズ好きのクリント・イーストウッド。かつて、バードことチャーリー・パーカーの伝記映画「バード」を撮ったクリント・イーストウッドである。ヒット・ミュージカルを、どのように映画にするか、しかも、衝撃の曲「シェリー」を唄ったザ・フォー・シーズンズが題材である。興味、期待がいや増す。


1960年代はじめ、まだ高校生の頃、受験勉強そっちのけで、アメリカン・ポップスばかり聴いていた時期があった。ニール・セダカ、コニー・フランシス、ブラザース・フォア、兵役から戻ったエルヴィス・プレスリー、カムバックしたポール・アンカなどが、ヒットパレードの常連であった。1961年は、記憶に残る年だった。年末に公開された「ウエスト・サイド物語」を、1日に3回、立て続けに見た年だからである。「シェリー」は、その翌年、1962年に日本で大ヒットした。当時は、ラジオで聴いて気に入った曲をシングル盤で購入、安物のレコード・プレイヤーで、それこそ、レコードがすり減るほど、何度も何度も聴いたものだった。ザ・フォー・シーズンズの「シェリー」もその一枚だった。

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