映画に見られる独創的なイマジネーションの世界/ミシェル・ゴンドリーの世界(3)

2014年 11月 18日 08:10 Category : Art

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ミシェル・ゴンドリーを知る人の多くは、『エターナル・サンシャイン』の監督としてではないだろうか。有名監督の仲間入りを果たしたこの作品は、2005年アカデミー賞において脚本賞を受賞。ゴンドリーの長編映画の監督作品としては第2作目になる。

デビュー作は、自分を猿だと思い込んでいる男と、宇宙一毛深い女、そしてネズミにテーブルマナーを教えようとする博士のブラックコメディ『ヒューマンネイチュア』。この作品は、『マルコビッチの穴』で奇想天外な物語を作り上げたチャーリー・カウフマンとスパイク・ジョーンズのコンビが放つ第2作としてプロモーションされ、実はつい先日まで自身もこの作品がミシェル・ゴンドリーの監督作だとは知らなかった。その印象はある意味正しく、まだこの時点ではゴンドリーの才能は開花せず、どちらかといえばスパイク・ジョーンズの色が強かったように思う。

そして、冒頭の『エターナル・サンシャイン』である。こちらもチャーリー・カウフマンの脚本でありながら、映画の世界観はまさにミシェル・ゴンドリー。幻想的で切なく、そしてロマンティックだ。

『エターナル・サンシャイン』より

ある日、ジョエル(ジム・キャリー)は恋人のクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)が記憶を消す手術を受けたことを知る。苦しんだ末、ジョエルもクレメンタインの記憶を消し去る手術を受けることを決心。手術を受けながら、ジョエルはクレメンタインとの思い出を彷徨い、やがて無意識下で手術に抵抗し始める……といった内容だが、正直あらすじとしてストーリーをまとめるのが難しい作品。時間軸の前後、夢・記憶の中、現実などが入り乱れる展開に最初は大きく戸惑う。この記事を見てくれている人のほとんどが『エターナル・サンシャイン』を既に鑑賞済みのことと思うが、まだ観てない人や内容を忘れてもう一度観たいと思う人のためにひとつ。ケイト・ウィンスレットの髪の色に注目!だ。

『エターナル・サンシャイン』 Blu-ray発売中
価格:2,000円(税抜き)/発売元:ギャガ
©2004 FOCUS FEATURES,LLC. ALL RIGHTS RESERVED.


ゴンドリーの映画作品をざっくり分けると、
(1)幻想的なラブストーリー
(2)ギミック満載のコメディ
(3)ドキュメンタリー系
の3つといえる。『エターナル・サンシャイン』はまさしく(1)。このくくりに入るのが、『恋愛睡眠のすすめ』と『ムード・インディゴ:うたかたの日々』だろう。このふたつの映画に登場するロマンティックで不思議なガシェットは、現在、東京都現代美術館で開催されている「ミシェル・ゴンドリーの世界一周」展でも紹介。『ムード・インディゴ』に関しては、フランス国内で最も権威ある映画賞、セザール賞の美術賞を受賞している。

『恋愛睡眠のすすめ』は、シャイで臆病な青年とクールで知的な女性の恋愛模様を、青年が見る夢と現実を交錯させながら描くロマンティックなラブストーリー。

『恋愛睡眠のすすめ』より

本作はチャーリー・カウフマンが不在であるからか、監督ミシェル・ゴンドリー本来の持ち味が全開。ロマンティックかつ幻想的でありながらも、段ボールの脳内テレビや1秒タイムマシンなど、ゴンドリーらしいギミックも登場する。主人公の男性が抱える言語やコミュニケーションの問題は、フランス人でシャイなゴンドリーの分身の他ならないだろう。

『恋愛睡眠のすすめ』 DVD発売中
価格:1,800円(税抜き)/発売元:アスミック・エース/販売元:KADOKAWA 角川書店
©2006 Gaumont/Partisan Films/Mikado Film. All Rights Reserved.

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