磯崎新「12×5=60」展がワタリウム美術館にて開催

2014年 11月 28日 08:30 Category : Art

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会場には、1978年に磯崎新氏が企画構成を担当した展覧会『間(ま)展 日本の時空間』で設置された茶室も再現。日本の古典的な茶室をモンドリアンのパターンに置き換えた表現は、実にモダンで今なお新鮮だ。ここでは毎週水曜日18時より「モンドリアンの茶会」が開催されている(予約制、参加費1,500円)。

磯崎新 12×5=60 会場風景/〈モンドリアン茶室〉の再現 撮影:岡倉禎志

そして、おもしろいと思ったのが〈モンロー定規〉だ。その昔、美しいボディラインで世の男性を魅了したマリリン・モンロー。その美しさをカーブで表現しようと、1965年、磯崎新氏はモンローのプロポーションから曲線定規をつくり、建築、家具のデザインに取り入れたという。中でも背もたれの曲線が美しい〈モンローチェア〉は、今日も人気が高くレストランやロビーなど幅広く使われている。

磯崎新 12×5=60 会場風景/〈マリリン・オン・ザ・ライン〉 撮影:岡倉禎志

ほかにも、これまでにコラボレーションしてきた岡本太郎、イサム・ノグチ、横尾忠則、アニッシュ・カプーアらとの作品なども公開。これまでの磯崎新展とは、ひと味もふた味も違う「建築外的思考」の本質を堪能できるだろう。

自身はこれまで磯崎新氏の美術館建築しか見てこなかった。外光を遮断してきたこれまでの美術館の常識を覆し、やわらかな自然光を取り入れた展示空間を提案し続けたという逸話からもわかるように、やはり磯崎新氏という人物は、建築家という枠に納まらない存在であることを再認識させてくれる。正直、展覧会を一度見ただけでは全容を把握しきれない。そのくらい、磯崎新氏の思考は、あまりに広く、深いのだ。そして嬉しいことに、ワタリウム美術館のチケットは、会期中何回でも入館できるパスポート制になっている。何度か通ってみることで、いつかは磯崎新氏の思考にたどりついてみたい、そう思わせてくれる展覧会だ。

<展覧会情報>
磯崎新 12×5=60
会期:8月31日~1月12日
会場:ワタリウム美術館 tel.03-3402-3001
東京都渋谷区神宮前3-7-6
開館時間:11:00~19:00(毎週水曜日は21:00まで延長)
休館日: 月曜日(11/24、12/1、8、15、22、29と1/12は開館)、12月31日~1月3日
料金:大人1,000円、学生(25歳以下)800円、ペア券大人2人 1,600円、ペア券学生2人 1,200円
※会期中何度でも入場できるパスポート制チケット
公式サイト

文/TPDL

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