Interview:「イロイロ ぬくもりの記憶」アンソニー・チェン監督

2015年 1月 20日 08:05 Category : Art

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舞台は金融危機がアジアを襲った1997年のシンガポール。小学生のジャールーは、セールスマンの父、会社で事務の仕事をする母とマンションで暮らしている。いたずら好きのジャールーの兄弟を身ごもる母の家事の負担を減らすため、一家はメイドを雇うことにする。ある日フィリピンのメイド、テレサがやってくる。お手伝いさんと相部屋で暮らすことになったジャールーは、テレサに反抗するばかりでなつかない-。

本作は、シンガポール出身のアンソニー・チェン監督の長篇劇映画デビュー作。一家の家庭の内外でのできごとを淡々と緻密に描き、人物たちの感情の揺れと変化が刻まれる様を静かに捉えている。

アンソニー・チェン監督はシンガポール人で30歳。妻と二人でロンドンを拠点にしている。そんな彼がデビュー作に少年が主人公の映画を撮ったということで、監督本人の少年時代が気になった。アンソニー少年はどのように過ごし、またいつ頃から映画監督を志すようになったのか、インタビューをはじめた。

アンソニー・チェン監督

A.チェン:親に連れられて映画館で観た最初の映画は「ラスト・エンペラー」(1988年、ベルナルド・ベルトルッチ)でした。当時わたしはまだ4歳。両親がどうして3時間の大作を子どもに見せたのか、今だに分かりません。きっと子どもが出ている予告でも見て、子ども向け映画だと勘違いしたのかと(苦笑)。映画の後半はきっと寝ていたと思いますが、ただ、紫禁城のシーンや文化大革命の色鮮やかなシーンを劇場の大スクリーンで観た衝撃は相当のもので、いくつかのシーンを鮮明に覚えています。

最初の経験は別として、小さい頃は、シンガポールや香港、台湾といった中華圏アジアの子どもにはおなじみの、ジャッキー・チェンやチャウ・シンチーの映画が大好きでしたし、シュワルツネッガーなどのハリウッドのアクション映画にも憧れました。

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