ジャポニスムの旗手、ホイッスラーの回顧展

2015年 2月 10日 08:00 Category : Art

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国内過去最大級のホイッスラー回顧展が横浜美術館で開催中だ。ジャポニスムの画家として世界的に知られているホイッスラーは、19世紀後半の欧米の画壇において最も影響力のあった画家の一人であり、クロード・モネなど印象派の画家たちとも親交があったことでも知られる。

今回はアメリカ、イギリス、フランスの20か所以上の美術館など所蔵機関から、油彩・水彩・版画作品約130点が集結し、日本では27年ぶり、世界でも20年ぶりとなるホイッスラーの大規模な回顧展である。

日本美術からインスピレーションを得て独自のスタイルを確立したホイッスラーの作品群を、彼の作家の生涯を通して俯瞰する3部構成となっている本展。さっそく見どころを紹介しよう。

第1章『人物画〜 色彩と構図の調和が生み出す静謐なる人物像』
絵画の目指すところを色と形のアレンジメント(調和、音楽用語では編曲を意味する)としたホイッスラーの人物画には「シンフォニー」や「ハーモニー」など、音楽を連想させるタイトルがつけられているものもある。ホイッスラーは、当時の英国絵画の特徴であった道徳や教訓的な内容を伝える「物語る絵」を否定し、色と形の調和を探求することで、絵画の中に純粋な視覚的喜びを生み出そうとした。

《灰色と黒のアレンジメントNo.2:トーマス・カーライルの肖像》は19世紀の英国を代表する歴史家・批評家トーマス・カーライルの肖像。注意深く調整された灰色から黒にいたる色の階調と、垂直線・水平線を強調した幾何学的な構図が調和した、ホイッスラーによる肖像画の代表作だ。

《灰色と黒のアレンジメント No.2:トーマス・カーライルの肖像》
1872-73年 グラスゴー美術館/©CSG CIC Glasgow Museums Collection

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