スーラの光、マティスの色に見る「新印象派」展

2015年 3月 9日 08:00 Category : Art

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東京都美術館(上野公園)では「新印象派 ― 光と色のドラマ」展が開催中だ。《グランド・ジャット島の日曜日の午後》で知られるジョルジュ・スーラの点描が、「色彩の魔術師」と謳われたアンリ・マティスのダイナミックで強い色彩の表現へ至るまでの変化の軌跡を、世界各国から集結した名画、約100点でたどる展覧会である。

1886年、最後となる第8回印象派展において登場した新印象派。印象派は、揺れる水面や陽光のうつろいなど、自らの目に映る世界を描き出そうとし、それに相応しい様式を作り出したが、新印象派は、その明るい画面を作り出す様式を、最新の光学や色彩理論に基づいて発展させていくもの。そして、目に見える世界をそのまま再現することよりも、色彩そのものがもつ表現力へと関心を移していき、20世紀初頭の美術にも大きく影響を与えた。

本展では印象派のモネの作品から始まり、スーラ、シニャックによる新印象派初期の作品、その後フランスやベルギーで次々と生み出された多様な新印象派の作品、さらにマティス、ドランの色彩溢れる作品を紹介している。

20世紀初頭のフォーヴィスム誕生の源泉にもなった「新印象派」。その流れを、時間軸に沿って展示作品の一部とともに紹介していこう。

#.1880年代の印象派
1874年に第1回のグループ展(いわゆる印象派展)を開催した印象派の画家たちは、光や色彩を目に映るままに生き生きと描き出した。モネやカミーユ・ピサロら主要な印象派の画家たちは、絵具を短い筆触で画面に置くことで色彩の明るさを実現し、揺らぐ水面や刻々と移り変わる光を捉えた。こうした印象派の作品は、画家を志し始めた若いスーラやシニャックら、後に新印象派と呼ばれる画家たちに大きな影響を与えた。

また、すべての印象派展に参加したピサロは、早くから彼らの新しい技法の可能性を認め、1885年頃には自らも点描技法を用いた作品を制作していた。そして、このピサロの勧めで、スーラ、シニャックは1886年に開催される最後の印象派展に参加することになるのだ。

クロード・モネ 《税関吏の小屋・荒れた海》
1882年 油彩、カンヴァス 58×81cm
日本テレビ放送網株式会社

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