奇妙な卓球台で遊ぼう|ガブリエル・オロスコ展

2015年 3月 7日 08:00 Category : Art

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変形した車に奇妙な卓球台、猫缶を乗せたスイカ……。ユーモラスでちょっと不思議な世界を醸し出しているのはメキシコ出身のアーティスト、ガブリエル・オロスコ。彼の国内美術館初個展となる「ガブリエル・オロスコ展ー内なる複数のサイクル」が東京都現代美術館(東京・清澄白河)にて開催されている。

ガブリエル・オロスコ《La DS カーネリアン》2013年 変形したシトロエン車 H150×W490×D120cm

オロスコ氏は、普通の人は見向きもしないようなありふれた日常の物事から魅力的な形を発見したり、それらにほんの少し手を加えたりして作品に転換している。きらびやかな美しさを自らの手で作り出すことはない、稀有なアーティストとも言えるだろう。

代表作の《La DS カーネリアン》は、1950年代のシトロエンDSを大胆に分割して貼り合わせた作品。彼は子どもの頃F1レーサーになりたかったそうで、乗用車の中央部分を刳り貫いて流線型にしたらレーシーングカーになるのではないかと考えたという。変形した車は乗用車の見た目を保ちながら、エンジンも搭載していない全く新しい物体になっている。ヘッドライトが寄り目のようになって、昆虫に見えなくもないだろう。いろんな角度から眺め、何とも表現し難い不思議な感覚を楽しみたい。

このようなオロスコ氏のいたずら心は《猫とスイカ》でも満載だ。キャットフードの缶をスイカの上にちょこんと置いた作品は、しばらく見ているとスイカの縞模様が猫の体の模様のように見えてくる。猫とスイカが一体化した光景に、思わず笑いがこぼれてしまう。

ガブリエル・オロスコ《猫とスイカ》1992年 タイプCプリント

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