今週末見るべき映画「パリよ、永遠に」

2015年 3月 6日 08:00 Category : Art

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ボクシングに例えるとヘビー級。その割に両者の動きは軽快。ジャブの応酬があるかと思えば、鋭いパンチを繰り出す。フェイントは自由自在、お互いのリングでのかけひきは一流。どちらが勝つか、目が離せない。映画「パリよ、永遠に」(東京テアトル配給)は、見応えのあるボクシングの試合のよう。

1944年8月のパリ。第2次世界大戦の末期である。パリはいまなお、ドイツが占領しているが、連合軍が防衛線を突破し、レジスタンスの活躍で、ドイツの敗戦が濃くなる。連合軍にベルリンを破壊されたヒトラーは、占領したパリの防衛司令官に、ディートリッヒ・フォン・コルティッツ将軍を任命し、パリの破壊を命じる。


市内のほとんどすべての橋、エッフェル塔、ノートルダム寺院、ルーブル美術館、オペラ座などに、すでに爆弾が仕掛けられている。実行すれば、パリは壊滅する。コルティッツ将軍は、いまさらパリを破壊しても、戦略上の意味はないことを理解している。しかし、コルティッツ将軍には、ヒトラーの命令に従わなければならない大きな理由がある。そこに、パリで生まれパリで育った、中立国スウェーデンの総領事、ノルドリンクが現れる。ノルドリンクは、コルティッツ将軍の駐留しているホテルに忍び入り、将軍にパリ破壊を止めるよう、交渉する。

そう、これは、ルネ・クレマン監督が1966年に撮った「パリは燃えているか」の、いくつかのエピソードのほぼ最後に出てくる話である。

アメリカ、フランス、ドイツの大スターがズラリと出てくる映画だった。コルティッツ将軍にゲルト・フレーベ、ノルドリンク役はオーソン・ウェルズだった。実話に基づいている。実際に、コルティッツ将軍とノルドリンクは、捕虜の交換をめぐって、何度も交渉を重ねている。多くの交渉のひとつが、本作で描かれた、パリ破壊をめぐっての交渉である。

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