アメリカが誇る印象派コレクション、見どころ

2015年 3月 13日 08:10 Category : Art

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#02.家族、親友、身近な風景…。画家たちにとっての”親密”な主題
こちらは家族、友人といった画家の身近な人びとが描かれる作品群だ。《モネ夫人とその息子》は、ルノワールがパリの北西、セーヌ川沿いの町アルジャントゥイユのモネ宅を訪れた際に描かれた。実はマネも全く同じ構図で作品を描いており、ルノワールとカンヴァスを並べていたことがわかる。印象派3大巨匠の交友も伝わる作品だ。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《モネ夫人とその息子》 1874年 油彩・カンヴァス 
National Gallery of Art, Washington, Ailsa Mellon Bruce Collection


一方ゴーガンは、《カリエールに捧げる自画像》を友人で同志の画家・ウジェーヌ・カリエールに贈った。ゴーガンの自画像には、険しい表情で強いメッセージ性が込められているものが多いが、本作は柔らかな筆致によって親しい人に向ける穏やかな表情で描かれている。自画像とは画家の内面や芸術性を映すものであり、自画像をやり取りした二人には、互いの芸術に敬意を表する親密な関係をみることができる。

ポール・ゴーガン 《カリエールに捧げる自画像》 1888または1889年 油彩・カンヴァス  
National Gallery of Art, Washington, Collection of Mr. and Mrs. Paul Mellon


《カルメン・ゴーダン》は、ロートレックが一目惚れをしたお気に入りの女性をモデルにした作品。幼少期の事故で脚の成長が止まったロートレックは、自身の境遇と重ね合わせたのか、娼婦や洗濯女といった女性たちの悲哀や孤独に目を向けることが多かった。本作では、カルメンに対する共感に満ちた親密な眼差しで、モデルの個性と内面まで描き出している。

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《カルメン・ゴーダン》 1885年 油彩・板
National Gallery of Art, Washington, Ailsa Mellon Bruce Collection

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