今週末見るべき映画「神々のたそがれ」

2015年 3月 20日 08:00 Category : Art

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もう30年ほど前になると思うが、ソ連のSF映画で、アンドレイ・タルコフスキー監督の「ストーカー」を見た。これが傑作、興奮した記憶がある。政府が立ち入り禁止にした「ゾーン」と呼ぶエリアがある。「ゾーン」には、願いが叶うという部屋があるらしい。厳重な警備の目をくぐって、「ゾーン」を案内するのが「ストーカー」である。科学者と作家が、ストーカーの案内で、「ゾーン」の部屋を目指す。

原作は、ストルガツキー兄弟の小説「路傍のピクニック」。映画の脚本もまた、この兄弟が担当した。このストルガツキー兄弟が、1964年に書いたSF小説「神様はつらい」を原作にした映画が、このほど公開となる。「神々のたそがれ」(アイ・ヴィー・シー配給)だ。


2000年、監督のアレクセイ・ゲルマンが、「神様はつらい」を下敷きに、映画化を図る。ゲルマンの映像は、計算され尽くした雑然さ、混沌さのなか、徹底的に細部にこだわる。製作には長い時間がかかる。ほぼ完成した2013年、アレクセイ・ゲルマンは亡くなる。最後の仕上げは、アレクセイ・ゲルマンの妻スヴェトラーナ・カルマリータと、息子のゲルマン・ジュニアである。

原作のSF小説は読んでいないが、映画を見て、とにかく、驚いた。舞台は、アルカナルという、ある惑星の都市。ここは、地球の800年前ほどの文明で、地球でいうと、ちょうどルネサンス初期にあたる。ここに地球から、科学者や歴史学者などの調査団がやってくる。20年ほど経過しても、アルカナルにはルネサンスのような状況は起こらず、ドン・レバ大臣の支配下、大学は破壊され、知的な人物は狩られ、賢者や読書家、技術者たちが処刑される。王の親衛隊は無力で、知識人たちの処刑は、大臣の指揮する灰色隊が行う。

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