今週末見るべき映画「カフェ・ド・フロール」

2015年 3月 27日 08:00 Category : Art

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ずいぶん前の団体旅行で、わずかだが、パリで自由行動の時間があった。サンジェルマンデプレを歩いた。老舗のカフェ「カフェ・ド・フロール」に入ろうと思ったが、満員で入れなかった。同行した仲間に、「ほら、ここがサルトルとボーヴォワールが座っていたところ」などと知ったかぶりをして歩いた記憶がある。

アポリネール、アンドレ・ブルトン、ルイ・アラゴン、ジャン・コクトー、レーモン・クノー、ジョルジュ・バタイユ、パブロ・ピカソ、マルセル・カルネ、ロマン・ポランスキー、ブリジッド・バルドー、アラン・ドロン、ジュリエット・グレコ、ボリス・ヴィアン、カール・ラガーフェルドなどなど、各界の錚々たる人たちが顧客だった聞いている。

カフェの名前と同じ「カフェ・ド・フロール」(ファインフィルムズ配給)という映画を見た。カフェの「カフェ・ド・フロール」とは関係なく、劇中にマシュー・ハーバートの音楽「カフェ・ド・フロール」が、効果的に使われる。映画は、そこからのタイトルと思われる。現代のカナダ、モントリオールと、1969年のパリが舞台となる。


2011年のモントリオール。音楽に人生を変える力があると信じているアントワーヌは、人気のDJ。両親は健在で、別居中の妻キャロルとの間に、まだ幼いふたりの娘がいる。いまアントワーヌは、ふたりの娘と、ローズというセクシーな女性と、不自由なく暮らしている。1969年のパリ。美容院に勤めているジャクリーヌは、ダウン症の息子とふたりで暮らしている。ふたりがレコードでよく聴く音楽が「カフェ・ド・フロール」だ。

時空を超えたふたつのドラマが進行する。夫の心変わりを信じられないキャロルは、違法ドラッグのせいもあって、頻繁に夢を見る。キャロル自身、「小さなモンスター」と呼ぶ、見知らぬ少年の夢だ。いったい、この少年は誰なのか。いくつかの謎をはらみながら、音楽「カフェ・ド・フロール」が、ふたつのドラマを繋ぐように流れている。

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