今週末見るべき映画「アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生」

2015年 5月 28日 08:00 Category : Art

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かつて、ある著名な編集者が、流行なのか、若者たちが着る、同じようなくすんだスーツの色を、「どぶねずみ色」と名付けた。言い得て妙。さしずめ、いわゆるリクルート・スーツなどはそうかもしれない。何を着たって、いいんだよ、そう思う。軍隊じゃあるまいし、就職のためか、若者たちがほぼ全員、くすんだダーク系のスーツに身を包む。気持ち悪いったら、ない。

ドキュメンタリー映画「アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生」(アルバトロス・フィルム配給)は、一律、同じようなファッションに埋もれようとする「事なかれ」主義に、痛烈な一撃を加える。舞台はニューヨーク。62歳から95歳のおばあちゃんたち7人の、色鮮やか、個性あふれる、魅力的なファッションがズラリと登場する。若々しい。凛々しい。背筋がまっすぐ。ファッションとは? おしゃれとは? といった問いに、それぞれが自身の哲学を持って、淡々と語る。だからその言葉は、説得力に富み、含蓄がある。


95歳のゼルダ・カプラン。故人となったが、生前は、ファッションやアートの世界のご意見番。「人は歳を取ると、自分自身を受け入れるようになるわ。…私は私。どうにもならないでしょ?」。

93歳のイロナ・ロイス・スミスキン。自作のオレンジで染めたつけまつげをした画家。「今のファッションは何でもアリ。…でもこの歳になると、本人がよければいいと思う。オシャレは自分のためだもの」。


81歳のジャッキー・タジャー・ムルドック。出自はジャマイカからの移民。モデルになれずダンサーに。「18歳の時、パリに行きたかったけど、数字を逆にすればいいわ。今の私は81歳じゃなく18歳だから」。

80歳のジョイス・カルパティ。ハースト社で雑誌「コスモポリタン」、「グッドハウスキーピング」に関わる。「若く見えるより魅力的に見えたいの」。

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