今週末見るべき映画「ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏」

2015年 9月 18日 08:00 Category : Art

このエントリーをはてなブックマークに追加

ありきたりのドラマや、フィクションより、現実に起こった事件のほうが、はるかにドラマチックである。イギリスの映画作家ニック・リードが撮影、監督し、イギリスのジャーナリスト、マーク・フランチェッティが製作、共同監督したドキュメンタリー映画「ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏」(東北新社配給)は、まるで「事実は小説より奇なり」の見本のよう。由緒あるバレエ団の歴史、名だたるバレエの練習風景や実写のステージとともに、つい最近起こった、ある事件の顛末が語られる。


音楽や文学、絵画、映画、バレエなどなど、ロシアという国は、芸術上の多くの優れた作品、人物を生み出してきた。一方、政治的には、やたらスキャンダルが聞こえてくる。イギリスに亡命した元KGBのスパイが、放射性物質で殺されたり、つい最近でも、いまの大統領プーチンの政敵が射殺されたりの事件があった。せめて、バレエの世界では、こういったことのがないように思うが、そうはいかない。2013年の1月、世界的に有名な、ボリショイ・バレエ団の芸術監督セルゲイ・フィーリンが、何者かによって、顔に硫酸を浴びせかけられた。大火傷を負い、失明の可能性があった。ほどなく、バレエ団のソリスト、パーヴェル・ドミトリチェンコが逮捕される。独裁的なフィーリンのキャスティングが、原因のひとつらしい。フィーリンの教え子の女性ダンサーがいる。肥りすぎが原因で、いい役、主役が与えられない。ドミトリチェンコは、そのダンサーの恋人で、フィーリン襲撃を指示、依頼したという。ドミトリチェンコは、組合のリーダーであり、若いダンサーから慕われている。

Related article

  • 今週末見るべき映画「ミックマック」
    今週末見るべき映画「ミックマック」
  • 今週末見るべき映画「いとしきエブリデイ」
    今週末見るべき映画「いとしきエブリデイ」
  • 今週末見るべき映画「リスボンに誘われて」
    今週末見るべき映画「リスボンに誘われて」
  • マンチェスター・バイ・ザ・シー【今週末見るべき映画】
    マンチェスター・バイ・ザ・シー【今週末見るべき映画】
  • 今週末見るべき映画「胡同の理髪師」
    今週末見るべき映画「胡同の理髪師」
  • 今週末見るべき映画「ストリート・オーケストラ」
    今週末見るべき映画「ストリート・オーケストラ」

Prev & Next

Ranking

  • 1
    日本に再上陸を果たしたGRENFELL
  • 2
    シシーに会いに、ウィーンへ。華やかな貴族文化を垣間みる
  • 3
    写真というメディアの可能性を考える展覧会
  • 4
    『Adobe Ink & Slide』、日本では年内発売予定
  • 5
    今週末見るべき映画「至高のエトワール ~パリ・オペラ座に生きて~」
  • 6
    アクシスギャラリーで中山英之「小さくて大きな家」展
  • 7
    Interview:孤高の鬼才 デザイナー・秋元一彦氏が語る『ROSA RUGA』の気高き世界
  • 8
    ミラノサローネ2010、挑戦を忘れなかったモローゾ
  • 9
    深澤直人&皆川明インタビュー 「ふしとカケラ MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with minä perhonen」
  • 10
    マイナス5℃の極寒世界、銀座に「アイスバー東京」

Excite ism :

このエントリーをはてなブックマークに追加