今週末見るべき映画「放浪の画家 ピロスマニ」

2015年 11月 20日 08:00 Category : Art

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実に37年ぶりに、グルジアのギオルギ・シェンゲラヤ監督の「放浪の画家 ピロスマニ」(パイオニア映画シネマデスク配給)がリバイバル公開される。全編ピロスマニの描いた絵のような映画。映画の構図そのものが、ピロスマニの絵である。敬愛する小栗康平監督の「見ること、在ること」(平凡社)というエッセイ集に、ピロスマニについて書いた一節がある。「・・・ニコ・ピロスマニという放浪の画家を描いた作品である。無防備なまでに素直で、純真なひとりの画家が、いかにグルジアという風土を一身に浴びて生きていたか、私は目が醒める思いだった。ある人間の表情が、歴史といってもいい、民族といってもいい、そうした大きなものに連なっていくということを、私は見せられた。ふだんは見ることができない、その時代にかくれている感情が、ゆっくりとうねるように現れてくる。その現れように、ゲオルギー(原文まま)という作家の表現があった。・・・」ほぼ完璧なまでに、この映画の核心を語り尽くしていると思う。


手元に、もう一冊、「放浪の聖画家 ピロスマニ」(はらだたけひで 集英社)という本がある。グルジアという国、ピロスマニという画家との出会いから、著者のグルジアへの愛、ピロスマニへの愛を、ピロスマニの描いた絵を介して綴っていく。著者のグルジア、ピロスマニへの敬愛ぶりがストレートに伝わってくる好著である。なにより、この本には、ピロスマニの描いた絵が、多く収録されている。酒場の看板から、人物、動物、風景、宗教画など、小品から、左右が5メートルを超える大作まで、ピロスマニという画家が、どのような画家だったのかが俯瞰できる。

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