今週末見るべき映画「火の山のマリア」

2016年 2月 12日 08:00 Category : Art

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外国の映画を見る楽しみ、喜びのひとつは、あまり知られていない、その国の自然や、文化、風俗にふれることだろうか。グアテマラという南米の国の映画「火の山のマリア」(エスパース・サロウ配給)は、コーヒーやマヤ文明の栄えた地域くらいしか知らない国グアテマラの、火山のある高地に暮らす人たちの日常が、きめ細かく綴られる。


マリアという17歳になる少女がいる。電気や水道のない家に住んでいる。マリアは、両親とともに、豚や鶏を飼育し、畑でトウモロコシなどの穀物を栽培し、コーヒーを植える。伐採した木を頭に載せて、運ぶ。これが、貴重な燃料になる。家も土地も借地だから、地主がいる。その年の収穫がぐんと減ったりすると、別の農地に移ることになる。マリアたちは、火山の神を信仰し、敬虔な祈りを捧げる。住人たちは、いまなお、先人の多くの言い伝えを信じている。マリアは、貧しいコーヒー農園で働くぺぺという若者と親しい。ぺぺの夢は、アメリカに行って働くこと。マリアの両親は、先妻を亡くした地主のイグナシオに、マリアを嫁がせようとしている。マリアは、ぺぺといっしょにアメリカに行こうとして、ぺぺの要求を受け入れてしまう。そして、マリアはぺぺの子供を宿す。


スペイン人が征服した地だが、マヤの血を引く人たちみんなが、スペイン語を話せるわけではない。無知が生む誤解がある。無知がゆえの悲劇もあるだろう。それでも、マリアたちの暮らす場所は辺境の地だが、どのようなことが起きても、ここで生きていくしかない。この生きていこうとするエネルギーが、いつ噴火してもおかしくない火山の、秘めたエネルギーを連想させる。 

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