今週末見るべき映画「或る終焉」

2016年 5月 27日 08:00 Category : Art

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 今年も、カンヌ国際映画祭が無事に閉幕したようだ。コンペティション21作品のなかから、イギリスのケン・ローチ監督が「アイ、ダニエル・ブレイク」で、2度目のパルムドールを受賞。第2位にあたるグランプリ(審査員特別大賞)には、カナダのグザヴィエ・ドラン監督の「イッツ・オンリー・ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」。監督賞が、「パーソナル・ショッパー」を撮ったフランスのオリヴィエ・アサイヤスと、「スティング・バーチカル」を撮ったルーマニアのクリスチャン・ムンギウの二人。脚本賞は、イランのアスガル・ファルハディ監督の「ザ・セールスマン」だった。どの作品も、早く見てみたいと思う。


 ところで、昨年のカンヌ国際映画祭で脚本賞を受けたのが「或る終焉」(エスパース・サロウ配給)だ。このほど、待望の公開となる。脚本・監督は、メキシコ生まれのミシェル・フランコで、まだ30代なかば。タイトルからは、人の命の終焉を描いた作品と思われる。

 映画全体を支配するのは、静謐そのもの。極力、セリフは凝縮され、音楽は、ほんのわずか。バッハの「ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲」と、グリークの「ホルベルク組曲」の「サラバンド」。


 事細かな説明は、一切、ない。観客は、看護師の中年男が、余命半年、いわゆる終末期の、死を目前にした患者の介護の日々につきあい、示された映像から、全体を推察、想像することになる。

 ドラマはいたってシンプル。奇をてらったりはしない。妻、娘と別居中のデヴィッドは、看護師である。肉親が驚くくらい親身に、余命いくばくもない患者を介護し、世話をする。患者が亡くなる。デヴィッドは、いつもではないが、葬儀に参列することもある。ある患者の介護を引き受ける。いつもの通り、デヴィッドは、親身に患者と接する。デヴィッドは、患者から、ある依頼を受ける。

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