今週末見るべき映画「ティエリー・トグルドーの憂鬱」

2016年 8月 26日 08:00 Category : Art

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 相変わらず、居酒屋での多い話題は、上司、同僚、部下への批判、グチである。男性同士、女性同士、男性女性の混成と、どの組み合わせも、である。次いで多いのが、リストラをめぐる話。上司が部下に言う。「このままだったら、飛ばされるぞ」。飛ばされるのなら、まだ、ましかもしれない。転勤、左遷となれば、結果的には、当人が依願退職、つまりはクビ、である。では、次の仕事はといえば、ない。あっても、極端に給与が安くなる。今までのスキルが水の泡となる。


 まだ定年前、還暦前なのに、業績不振とやらで、大幅に給与がカットされた友人がいる。組合のない、小さな広告会社の中間管理職である。体のいい、リストラだろう。

 日本ばかりではない。フランス映画「ティエリー・トグルドーの憂鬱」(熱帯美術館配給)を見ると、フランスもそうなのか、と思う。主人公のティエリーは、51歳で、工作機械の操作員をしている。リストラにあう。職業訓練で、資格を取っても、就職先がない。すでに1年半、経過している。やっと見つかった仕事が、スーパーの監視員。万引きや、店内の不正行為を監視、摘発する。生活費や、住宅ローンの返済に、なんとかメドがつくかと思ったけれど、職場の現実は、ティエリーにとって、耐えがたいものとなる。


 まことに「憂鬱」な話である。定年後、「年金だけではとても暮らしていけない」という友人がいる。定年になるまでに、ある程度の貯蓄があっても、先行きが不安、という。病院の夜警や、ビルの清掃など、安い賃金で、なんとかやっている。体が丈夫なうちはいいが、ちょいと体を壊すと、もう、これっきりである。話す友人も、話を聞くほうも、まことに「憂鬱」である。

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