フランス映画祭2017、見どころ

2017年 6月 19日 19:00 Category : Art

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 よく仲間から、「どこの国の映画が好きか」と聞かれる。「やはり、フランス」と答える。ひとことで言うと、粋。洒落ている。人間観察が秀逸。説明過剰ではない。いい意味での色気がある。

 今年もまた、6月22日(木)から、「フランス映画祭2017」が、有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇にて開催される。すでに、ほとんどの作品の日本での配給が決まっていて、近く一般公開となるが、ひと足早く見るチャンスである。

 今年は、11本の新作に、アラン・ドロンのデビュー60周年を記念した「チェイサー」を加えて、計12作品の上映となる。開催に先立ち、何本か、試写で見せていただいた。バラエティ豊か、いろんなジャンルの映画がある。ざっとみてみよう。

(C) photo Michael Crotto

 オープニングを飾るのは、「The Midwife(英題)」。もはや大御所、カトリーヌ・ドヌーヴと、「偉大なるマルグリット」に主演したカトリーヌ・フロが、がっぷりふたつに組む。カトリーヌ・フロ扮する助産師クレールのところに、カトリーヌ・ドヌーヴ扮する、父親のかつての妻ベアトリスから連絡が入る。30年ぶりにベアトリスと会ったクレールは、ベアトリスの余命がいくばくもないことを知る。なにかと衝突するふたりだが、お互いの秘密が明るみにでるにつれて、新しい絆が芽生えてくる。

●「ロダン カミーユと永遠のアトリエ」

(C)Les Films du Lendemain / Shanna Besson

 「ポネット」を撮ったジャック・ドワイヨン監督作品。今年は、彫刻「考える人」で有名な、オーギュスト・ロダンの没後100年になる。ロダンが42歳のとき、19歳のカミーユ・クローデルと出会う。以後、ロダンとその妻、カミーユとの三角関係は、10数年続くことになる。ドワイヨン監督は、ロダンの半生を、忠実にていねいに綴っていく。最近では、「ティエリー・トグルドーの憂鬱」で、達者な演技を披露したヴァンサン・ランドンが、じっさいにデッサンや彫刻を学び、ロダンを演じる。かつて、イザベル・アジャーニやオドレイ・トトゥが演じたカミーユ役を、歌手のイジア・イジュランが力演する。

●「エタニティ 永遠の花たちへ」

(C)Nord-Ouest

 「青いパパイヤの香り」を撮ったトラン・アン・ユン監督の待望の新作だ。オドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョ、ジェレミー・レニエと豪華な顔合わせ。人は、生まれ、出会い、愛し、別れる。三世代の女性たちに受け継がれる100年にわたるドラマは、生きる意味、愛の意味を問いかけてくる。

●「エル ELLE」

(C)2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP

 「氷の微笑」を撮ったポール・バーホーベン監督が、イザベル・ユペールと組む。イザベル・ユペールは、ゲーム会社のCEOで、ある日、自宅で暴漢に襲われる。翌日、なにごともなかったかのように出社し、犯人探しを始める。ドラマの展開につれて、衝撃の真相が明らかになっていく。イザベル・ユペールは、文字通りの体当たり演技。いわゆるエロチック・ミステリーだが、劇中、爆笑を誘うシーンもあり、たっぷり楽しめる。イザベル・ユペールが内面に潜む欲望をどう演じるか、見ものである。

●「セザンヌと過ごした時間」

(C)2016 – G FILMS –PATHE – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINEMA – UMEDIA – ALTER FILMS

 後期印象派の巨人セザンヌと、「居酒屋」や「ナナ」を書いた文豪ゾラとの長い友情を描いたダニエル・シンプソン作品。生前、ほとんど評価されなかったセザンヌを、ゾラは終生、励ます。ゾラの新作小説のモデルをめぐって、セザンヌとゾラは激しい口論を交わすが、その友情は続く。セザンヌ役にギョーム・ガリエンヌ、ゾラ役はギョーム・カネが扮する。緑したたるプロヴァンスの景色に圧倒される。

●「夜明けの祈り」

(C)2015 MANDARIN CINÉMA AEROPLAN FILM / ANNA WLOCH

 第二次世界大戦末期のポーランド。赤十字の医療活動のために、フランスから若い女医のマチルドがやってくる。マチルドは、修道院のシスターから、ソ連兵の暴行のために、何人もの修道女が身ごもったと聞かされる。マチルドは、激務の合間に、修道院に通い始める。実話に基づいたドラマで、監督は、「ボヴァリー夫人とパン屋」を撮ったアンヌ・フォンティーヌ。命の尊さがずしりと伝わってくる。

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