ジャズ名盤講座第2回「ブルーノート~4000番台編」ビギナー向け15選!マスター向け23選!

2018年 9月 14日 00:00 Category : Art

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4000番台の魅力を味わう名盤38選




ビギナー向け15選

大名盤=A 名盤=B 人気盤=C 裏名盤=D 推奨盤=E

1.『ソニー・ロリンズ/ニュークス・タイム』(4001)A

★豪快かつスインギーなブローが堪能できる
 ロリンズが絶頂期を迎えていた時代にウイントン・ケリーのトリオと吹き込んだワン・ホーン作品。ハードなブローが基本ながら、ブルーノートのセッションらしくリラックスした響きも聴こえる。「ブルース・フォー・フィリー・ジョー」の寛いだプレイや、そのフィリー・ジョー・ジョーンズと繰り広げる大胆なデュオ曲「飾りのついた四輪馬車」における高いテンション。これはロリンズが絶好調であることを伝えた充実の1枚だ。

2.『アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ/モーニン』(4003)A

★ここからファンキー・ブームが始まった
 メッセンジャーズがブレークするきっかけとなった作品。それまでのメッセンジャーズはありきたりのハード・バップを演奏するグループだった。そうしたマンネリを打開するため、ブレイキーは音楽監督にゴルソンを迎えてグループを再編する。そして起死回生を狙って発表したのがファンキー・ジャズをテーマにしたこのアルバムだった。タイトル曲をはじめ「ブルース・マーチ」「アロング・ケイム・ベティ」など名曲がずらりと並ぶ。

3.『バド・パウエル/ザ・シーン・チェンジズ』(4009)C

★人気曲「クレオパトラの夢」を含む
 ブルーノートにはパウエルの作品が5枚ある。その最終作となった本作は「クレオパトラの夢」によって、彼の作品の中で最大のヒットを記録した。初期の演奏に比べれば神がかり的なタッチは姿を消している。しかし、ブルージーでウォームな響きが強い魅力を放つのはこちらの作品だ。これを置き土産にパウエルは安住の地を求めてパリに渡った。そんな将来への期待の大きさも感じさせる、リラックスしたプレイが随所で聴ける。

4.『ジミー・スミス/サーモン』(4011)A

★オルガン・ジャズの醍醐味が味わえる
 スミスは膨大な吹き込みをブルーノートに残したが、中でも最高傑作と呼ばれているのがこの作品。オルガン特有のダイナミックでブルージーなサウンドを巧みに利用して、彼ならではの世界がいたるところで現出される。とりわけゴスペル・タッチのタイトル曲が、スミスのスタイルを良好な形で示すものとなった。ダイナミックさと繊細さを兼ね備えた表現が、最初から最後まで魅力的なオルガン・サウンドと共にご機嫌に綴られていく。

5.『ルー・ドナルドソン・ウィズ・ザ・スリー・サウンズ/LD+3』(4012)E

★人気者同士のコラボレーションが楽しい
 売り出し中のピアノ・トリオ、スリー・サウンズをリズム・セクションに迎えて、ドナルドソンがファンキーな演奏を聴かせてくれる。この時点ではピアニストのジーン・ハリスのソウルフルなプレイがドナルドソンを上回っていた。それが共演することによって程よいバランスを醸し出す。推薦曲は「ブルー・ムーン」で、ドナルドソンにとってもスリー・サウンズにとっても得意なポップ・チューンだけにご機嫌な1曲である。

6.『ホレス・シルヴァー/ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ』(4017)A

★絶頂期のクインテットが残した傑作
 クインテットで活動することが多いシルヴァーだが、音楽的にもメンバー的にも充実していたのがこの時代である。ブルー・ミッチェルとジュニア・クックを擁したコンボがハード・バピッシュに、かつファンキーに魅力的なメロディを綴り、胸躍るソロを重ねていく。もちろんシルヴァーのピアノも絶好調だ。この時期の彼は作品を発表するたびに名曲も紹介してくれた。ここでは「シスター・・セイディー」と「ピース」がそれにあたる。

7.『ケニー・バレル/アット・ザ・ファイヴ・スポット・カフェ』(4021)B

★ライヴで魅力を発揮するバレルの快作
 1950年代半ばにデトロイトからニューヨークに出てきたバレルは、ブルース・フィーリングを横溢させたプレイで大きな人気を獲得した。チャーリー・クリスチャンから影響を受けたホーン・ライクなフレージングが、ここではティナ・ブルックスやボビー・ティモンズといったファンキー派との共演でご機嫌な響きを生み出す。当時のバレルは「ヴィレッジ・ヴァンガード」でもライヴ盤(アーゴ)を残しているが、内容はこちらが上。

8.『ジャッキー・マクリーン/スイング・スワング・スインギン』(4024)B

★マクリーンがスタンダードで本領を発揮
 猪突猛進していたマクリーンがひと休みして、リラックスした雰囲気でスタンダードを中心に演奏する。まさにタイトルどおりのスインギーな演奏が心地好い。とりわけ推薦したいのがバラードの「ホワッツ・ニュー」である。日ごろは豪快なプレイを身上にしていたマクリーンだが、ここではリリカルな歌心を強調してみせる。チャーリー・パーカーの面影もあり、これが実にいい。これぞモダン・ジャズの楽しさを満喫させてくれる1枚だ。

9.『ドナルド・バード/フュエゴ』(4026)A

★ファンキー・ジャズの醍醐味を伝える人気盤
 ブルーノートにはファンキー・ジャズの傑作も多い。ジャズ喫茶で人気盤だったこの作品では、タイトル曲の1曲目からゴスペルそのものの2曲目、さらには「ファンキー・ママ」やラストの「ラメント」まで、名演・名曲が並ぶ。バードのストレートな奏法もブルージーこの上ない。彼とフロントを固めるジャッキー・マクリーンも出色の出来だ。ファンキー時代を支えたレーベルとミュージシャンによる最良の演奏のひとつがここにある。

10.『ハンク・モブレー/ソウル・ステーション』(4031)A

★人気者モブレーが放ったソウルフルな1枚
 「リカード・ボサノヴァ」のヒットで人気の高いモブレーだが、作品としての質の高さからいえばこちらのほうが1枚も2枚も上だ。ファンキーといっても、ここでは純然たるハード・バップに根ざした演奏が全編にわたって繰り広げられていく。ウイントン・ケリー以下のリズム・セクションもご機嫌なプレイでリーダーを支える。ワン・ホーンで朗々とテナーをブローするモブレーの姿からは、ブルースをこよなく愛する素顔がうかがえる。

11.『フレディ・ハバード/オープン・セサミ』(4040)C

★ハバードの記念すべき初リーダー作
 クリフォード・ブラウンの後継者として最初は業界人の間で注目されたハバードが、ハード・バップから一歩進んだ音楽性を押し出してレコーディングした記念すべき初リーダー作。とはいってもまだモード・イディオムは彼の中で未消化だったようで、ここではファンキーな味わいを感じさせる演奏もあちこちで聴ける。そうした中で、ハバードのオリジナル「ハブ・ナブ」では明らかに新しいスタイルのジャズに挑む姿をうかがわせる。

12.『ザ・スリー・サウンズ/ムーズ』(4044)D

★瀟洒なタッチが魅力のトリオによる快作
 ジャケットの女性を見て頂きたい。モデルはルース・メイソン。のちのライオン夫人である。当時はブルーノートのプロモーションを担当する、ライオンのよき片腕だった。一方でDJとしても活躍していた彼女は、そのMCぶりを『ドナルド・バード/アット・ザ・ハーフ・ノート・カフェVol.1&2』で聴かせてくれる。ジャケットに登場するルースには、本作のほかにもう1枚、アイク・ケベックの『ボサノヴァ・ソウル・サンバ』がある。

13.『デューク・ジョーダン/フライト・トゥ・ジョーダン」(4046)A

★朴訥とした表現が胸に染み入る
 過小評価されていた時代に吹き込まれたこの作品は、いかにもジョーダンらしい地味な内容が微笑みを誘う。朴訥とした表現とブルース・フィーリング豊かな味わいからは、彼がすでに老成したような落ちつきと風格を漂わせていたことがわかる。ディジー・リースとスタンリー・タレンタインのフロントも、派手なプレイをしないところがジョーダンに合っている。よきメンバーに囲まれ、彼が自然な形で真価を発揮した飽きのこない1枚。

14.『グラント・グリーン/グリーン・ストリート』(4071)E

★ライオンを唸らせたグリーンの代表作
 12インチLPの時代に入ってから、ライオンはケニー・バレルを除いてギタリストのリーダー作を作っていない。バレルで満足していたからだ。そんなライオンが、グリーンのプレイを聴いて考えを改める。「それまで好みのギタリストに出会えなかった。それがギター作品を作らなかった理由だ。好みのギタリスト? ブルージーでホーン奏者のようにばりばりとフレーズを弾くタイプだよ」。グリーンのプレイはその言葉どおりのものだ。

15.『デクスター・ゴードン/ドゥーイン・オールライト』(4077)B

★心機一転してゴードンが録音した名盤
 麻薬渦から立ち直ったゴードンによるブルーノートでのファースト・アルバム。弟分のフレディ・ハバードをしたがえて、ハード・バピッシュなプレイを朗々と響かせる。ブルーノートに残された彼の作品はすべてが傑作だ。それはメンバーによるところも大きい。泰然自若としたゴードン節が、ここでも独特の風格を生み出している。若手の逸材として脚光を浴びていたハバードがいたるところでゴードンを触発してみせる姿も聴きどころ。



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