ジャズ名盤講座第3回「ブルーノートPart3(4100~4423番)」ビギナー向け19選!マスター向け19選!

2018年 9月 21日 00:00 Category : Art

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All About Blue Note~4100番台以降の特徴とききどころ(ビギナー向け講座)



前号のおさらい

 1950年代後半はジャズの黄金期で、ハード・バップが全盛を迎えていた。そして時代は流れ、モード・ジャズの波がジャズ・シーンを新たな方向へと向かわせる。4000番台がスタートした時期は、その新しい動きが顕在化し始めたころだった。そしてジャズは4000番台の進行と共に、ファンキー・ジャズやフリー・ジャズや新主流派ジャズ(モード・ジャズの発展形)へと広がっていく。その端緒を飾る作品の数々をカタログに並べているのが4000番台である。したがって1950年代後半から60年代のジャズを語る上で、ブルーノートの作品はあらゆる局面に欠かすことができないものとなっていた。それらの主要な作品の多くがブルーノートに残されている。中でも4000番台における最初の99枚は、ジャズ史を語る上で重要なものが目白押しだ。ジャズも充実していた。ミュージシャンも充実していた。そして、それらをつぶさに記録したブルーノートも充実していた。


1.ビギナー向け講座

 4100番以降の魅力は多彩な音楽性にある。それ以前のブルーノート作品にも認められた特徴だが、さらに実り豊かにしたのが4100番以降だ。今回カヴァーするのは4100番から4423番までである。4100番は『ジミー・スミス/プレイズ・ファッツ・ワーラー』で、録音が1962年1月23日。そしてラストを飾る4423番は『ジーン・ハリス/ジーン・ハリス・オブ・スリー・サウンズ』で、吹き込まれたのが1972年6月29日と30日。

 10年間にわたってブルーノートが残してきた作品の数々を見渡してみると、ハード・バップ、ファンキー・ジャズ、オルガン・ジャズ、ジャズ・ロック、新主流派ジャズ、フリー・ジャズ、フュージョンなど、この間に登場してきたありとあらゆるスタイルを取り上げていたことがわかる。

 ジャズに関するスタイルなら何でもありのこんなレーベルは唯一無二といっていい。そこにブルーノートの凄さと素晴らしさがある。そしてこのレーベルを運営していたのが、ドイツから移民してきたアルフレッド・ライオンを中心にした数人であったことにも驚かされる。

 しかしライオンはやがて体調の悪化と個人レーベルを運営する上での経済的問題に直面し、1966年に全権利をリバティ・レコーズに売却する。そのままプロデュース業は継続したものの、それも1年後には手を引き、業界から引退してしまう。

 その後のプロダクションは、ライオンの右腕的存在だったフランシス・ウルフと、ブルーノートのさまざまなセッションでディレクターを担当していたピアニスト兼作・編曲家のデューク・ピアソンによって引き継がれる。その結果、ブルーノートはライオン時代の音楽的傾向を踏襲しながら、新たなミュージシャンも積極的に起用するようになった。コマーシャルな内容の作品が多くなったのは、オーナー権を持つリバティの意向が大きい。

 これらの作品、すなわち4200番台後半からの作品は、それまでブルーノートに親しんできたファンからはそっぽを向かれることにも繋がった。あまりにポップな内容であったり、ジャズとしては首を捻りたくなる作品もあったりしたからだ。

 それでもライオン時代からブルーノートを支えてきたホレス・シルヴァーをはじめ、ルー・ドナルドソン、リー・モーガン、ハンク・モブレー、ジャッキー・マクリーン、ドナルド・バード、スタンリー・タレンタイン、グラント・グリーン、ハービー・ハンコック、ウエイン・ショーター、ボビー・ハッチャーソン、マッコイ・タイナーたちのレコーディングをコンスタントに行なうことで、ブルーノートらしさが失われることはなかった。

 しかし1500番台から考えれば17年ほど継続されたブルーノートのBLPシリーズも終焉を迎える時期がきた。オフィスがリバティの本拠地であるロサンジェルスへ移動することに伴い、以後はBN-LAという符丁が用いられるようになったからだ。こちらはブルーノートのBNとロサンジェルスを意味するLAを組み合わせたものだ。このシリーズはやがてLTシリーズに受け継がれ、1980年ごろまで存続する。

 以後は活動を中断していたが、1983年にEMIがリバティを吸収したことから1985年にブルーノートは新録音を開始した。それに伴い未発表作品のリリースを4424番から再開したが、栄光の4000番台は4435番の『ハンク・モブレー/ストレート・ノー・フィルター』を最後に幕を閉じている。



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