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ジャズ名盤講座第12回「コロムビア/CBS/エピック編パート1(1917-1959)」ビギナー向け19選!マスター向け19選!

2018年 11月 23日 00:00 Category : Art

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ジャズ名盤講座



All About Columbia/CBS/Epic



1.ビギナー向け講座

 コロムビアは1888年に設立されたノース・アメリカン・フォノグラフの子会社コロムビア・フォノグラフが母体で、ワシントンDC、メリーランド州、デラウエア州あたりをテリトリーにしたシリンダー式蓄音機とワックス・シリンダー(レコードの前身)を卸・販売する会社だった。社名は、本社があったワシントンDCのDC、すなわちDistrict of Columbiaからきている。親会社が1894年に破産したことから独立したコロムビアは、その年にアメリカン・フォノグラフを買収してレコード会社としての基盤を作り、さらには1897年にギリス法人の英コロムビア(現在の英EMI)を設立する。

 コロムビアは間もなくスーザのマーチやポップ・ソングなどをワックス・シリンダーで発売してヒットを連発する。この時点ではローカルのレコード会社だったが、1895年には5000枚以上のカタログ数を保有するようになっていた。

 最初の転機は1901年に訪れる。この年、コロムビアがシリンダーに加えてレコードを売り始めたのだ。エミール・ベルリーナが発明した平板ディスクのほうが音質的に優れていたことからの採用だった。これ以降、同社はワックス・シリンダーのほかに7インチと10インチの平板ディスクも発売している。

 そしてこちらでも大きな評判を得たことで、それから10年のうちにコロムビアはエジソン・フォノグラフ・カンパニーとヴィクター・トーキング・マシーン・カンパニーとで3大メジャー・レーベルの一翼を担うようになった。1903年にはニューヨーク・メトロポリタン・オペラのスターたちを録音したことでレーベルの基盤を作り、1908年には他社に先駆け初の両面ディスクを採用し、それによってレコード産業の需要増加にも貢献した。同社が新録音を収録したシリンダーの生産をやめてディスク(レコード)専門のレーベルになるのは1912年のことだ。ただし、それまでのカタログにあったシリンダーはその後も引き続き1~2年は生産されている。

 当初はクラシックやポップ・ソングを中心にレコーディングしていたコロムビアがジャズを録音するのは1917年のことだ。1月24日にニューヨークで行なわれたコルネット奏者のニック・ラロッカ率いる白人5人組のオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド(ODJB)によるセッションが記念すべき初レコーディングとなった。

 大手のレコード会社は黒人ミュージシャンのレコーディングを好まなかった。そこで、白人ジャズ・バンドとして評判を呼んでいたODJBに白羽の矢が立ったのである。この日録音された「ダークタウン・ストラッターズ・ポール」と「インディアナ」が発売されたのは同年の5月31日。しかし世に登場した最初のジャズ・レコードは、やはりODJBがビクターで2月26日に録音した「リバリー・ステイプル・ブルース」と「ディキシーランド・ジャズ・バンド・ワン・ステップ」で、発売はコロムビア盤より早い3月7日だった。

 どうしてこういうことになったのか。コロムビアの上層部がこのレコーディングを耳にして、あまりに騒々しい内容から発売を見送ったからだ。ところがビクター盤が世に出るや、あっという間にベストセラーになったことから、急遽「こちらが史上初のジャズ・レコーディング」と銘打ち、発売されることになった。

 ジャズ・レーベルとしてコロムビアがさらに飛躍するのは、1926年に、マミー・スミス、キング・オリヴァー、ルイ・アームストロング、ビックス・バイダーベックなどを擁していたOkehレーベルを吸収合併したことによる。一方で、1927年には放送局のCBS(Columbia Broadcasting System)を設立。ちなみに、この年、(株)日本蓄音器商会と提携し、日本国内でコロムビアのレコードが本格的に発売されるようになった。

 しかし、1934年にはABC-BRC(American Record Company-Brunswick Record Company)の傘下に入り、1938年には元の子会社だったCBSにABC-BRCが買収されるという経緯をたどり、ここに現在にいたるコロムビア/CBSの体制が整うようになった。この時期にジャズでカタログを飾っていたのはOkehレーベルに残されたルイ・アームストロングのホット・ファイヴやホット・セヴンの演奏、それと史上名高いテディ・ウィルソンのブランズウィック・セッションなどだ。

 加えて、この年(1938年)には、コロムビアがスイング・ジャズの象徴的なコンサートとなった『ベニー・グッドマン/コンプリート・カーネギー・ホール・コンサート1938』も録音している。この前後にはプロデューサーにジョン・ハモンドやジョージ・アヴァキャンを迎え、1940年代から50年代にかけてはカウント・ベイシー、デューク・エリントン、ウディ・ハーマン、ハリー・ジェームス、ビリー・ホリデイなどを起用し、ジャズ史上有数の名門レーベルになっていく。




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