ジャズ名盤講座第29回「Fantasy+Milestone編」ビギナー向け9選!マスター向け9選!

2019年 3月 22日 00:00 Category : Art

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ジャズ名盤講座

Fantasy+Milestoneの魅力を味わう名盤18選




ビギナー向け9選

大名盤=A 名盤=B 人気盤=C 裏名盤=D 推奨盤=E

1.『キャノンボール・アダレイ/フェニックス』D

★キャノンボールが晩年に残した1枚
 〈ジャイヴ・サンバ〉におけるジョージ・デュークとアイアートのプレイなど、フュージョン時代を独特の演奏とサウンドで疾駆したキャノンボールならではのパフォーマンスが痛快に響く。ピアノとのデュオで聴かせる〈アラバマに星落ちて〉のハート・ウォームなプレイも心に染み入る美しさだ。彼がいつの時代も魅力的な存在だったのは、常にジャズで培った表現を忘れなかったところにある。その音楽性を貫いたところも評価したい。

2.『デイヴ・ブルーベック/ブルーベック&デスモンド』B

★ブルーベック&デスモンド最初期の演奏を収録
 アルト・サックス奏者のポール・デスモンドがブルーベック・トリオに参加したことでグループがカルテットに拡大されたのは1951年のこと。そのときの初レコーディング(同年8月録音の8曲)と1952年9月のセッション(10曲)を収録したのがこのCD。その後かなりの歳月にわたってふたりのコラボレーションは継続されるが、そのコンビネーションのよさは当初から認められていた。そのことをいまに伝える貴重な演奏集でもある。

3.『デイヴ・ブルーベック/ジャズ・アット・オバーリン』A

★ブルーベック=デスモンド・カルテットの決定盤
 のちに〈テイク・ファイヴ〉の大ヒットで人気者の仲間入りを果たすブルーベック・カルテットだが、ポール・デスモンドが加わってきた初期から演奏は素晴らしかった。そのことを伝えているのがこの作品。ブルーベックは正式に現代音楽を学んでいた。それもあって、当初は《スイングしないピアニスト》と一般的に揶揄されていた。その時代に吹き込まれた作品だが、聴いてみるとそんな形容がいかにいい加減だったかがよくわかる。

4.『ケニー・バレル/ラウンド・ミッドナイト』B


★バレルならでは表現が連続する
 バレルがスタンダードをしっとりと演奏する。彼の場合、ブルース以外の曲を弾いてもブルージーな魅力に彩られたプレイになる。その典型がタイトル曲だ。穏やかな表現に誠実なひとがらを感じるし、だからこそこうした演奏でその持ち味が見事に発揮されていく。アルバムの最後に収録された〈ブルース・イン・ザ・ナイト〉のハッとさせられるような新鮮なフレージングも魅力的だ。派手なところはないが、心に残る印象的なアルバム。

5.『ビル・エヴァンス/シンス・ウィ・メット』B


★美の極致を聴かせるトリオの名盤
 ファンタジー時代のエヴァンス作品はすべてが珠玉の名盤だ。どれもが彼ならではの耽溺的な演奏でありながら、そこに埋没することなくジャズ・ピアノ特有のスインギーなタッチを好ましい形で反映させている。とくにこの作品はエディ・ゴメスとマーティ・モレルによるトリオで吹き込まれており、ふたりがエヴァンスを巧みなサポートで盛り立てていく。〈タイム・リメンバード〉や〈バット・ビューティフル〉の美しさは格別である。

6.『スタン・ゲッツ〜カル・ジェイダー・カルテット』D


★ラテン・ジャズでゲッツが魅力を示す
 ゲッツがボサノヴァで人気を確立したのは1962年のこと。その布石になった作品といわれているのが、ラテン・ジャズの分野で高い人気を誇っていたヴァイブ奏者ジェイダーと共演したこのアルバム。こちらのレコーディングは1958年で、ボサノヴァではないものの、ゲッツがラテン風味の利いたサウンドの中でも個性が存分に発揮できることを示している。ジャズ・ファンにとってはスコット・ラファロの参加が興味深いところだろう。

7.『ヴィンス・ガラルディ/チャーリー・ブラウン・オリジナル・サウンドトラック』C

★人気アニメから生まれたピアノ・ヒーロー
 ガラルディは西海岸派の優秀なピアニストだったが、チャールズ・シュルツの人気漫画『チャーリー・ブラウン』のテレビ・アニメ・シリーズの音楽を担当して、アメリカを代表する文化人的存在のひとりとして人気を得るようになった。これはその漫画の主人公であるチャーリー・ブラウンとスヌーピー生誕40周年&TV放映25周年を記念して制作されたアニメのサウンドトラック盤。純粋なトリオ・ジャズであるところがお見事。

8.『ブリュー・ムーア』E


★ムーアが残した隠れた名作
 サンフランシスコ在住のサックス奏者、ブリュー・ムーアは実力に比してアルバムの数が圧倒的に少なかった。そのデビュー作と2作目(本作)を吹き込んだのがファンタジーである。どちらも充実した内容で甲乙つけがたいが、自身のルーツであるレスター・ヤング的なプレイに徹している点で、個人的にはこちらが彼の本質を良好な形で伝えているのではないだろうか。歌心に優れたフレーズを朗々と綴る姿がなんとも気持ちいい。

9.『レッド・ロドニー・クインテット』E


★シカゴ出身の白人ビバッパーによる傑作
 ロドニーはシカゴ出身ながら、ニューヨーク周辺で盛りあがっていたビバップを自己のスタイルに取り入れることで人気と評価を確立したトランペッター。マルチ・インストルメンタリストのアイラ・サリヴァンと組んでクインテットを結成したのが1955年で、この作品はコンビが同年にレコーディングした1作目。シカゴの名ピアニスト、ノーマン・シモンズが参加し、しかも彼が5曲のオリジナルを提供している点にも注目したい。





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