ジャズ名盤講座第36回「United Artists+Solid State編」United Artistsの魅力を味わう名盤9選!Solid Stateの魅力を味わう9選!

2019年 5月 10日 00:00 Category : Art

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ジャズ名盤講座

Solid Stateの魅力を味わう名盤9選




大名盤=A 名盤=B 人気盤=C 裏名盤=D 推奨盤=E

1.『ランディ・ブレッカー/スコア』C

★新進気鋭のブレッカーが放ったデビュー作
 ブラッド・スウェット&ティアーズに参加して注目を浴びたランディ・ブレッカーが意欲満々で吹き込んだ初リーダー作。当時はフュージョンなる言葉がなかったものの、本作ではジャズをベースにロックやソウルの要素も取り入れ、のちのブレッカー・ブラザーズに通じるプロトタイプ的アプローチが認められる。ただしブレッカーはあくまでジャズ・トランペッターとしてのスタイルを崩していない。そこに有望な将来性が見て取れる。

2.『チック・コリア/ナウ・ヒー・シングス、ナウ・ヒー・ソブス』A

★注目すべき若手による記念碑的作品。
 本作発表の時点でチック・コリアはほとんど無名だった。しかし、これまでにないスタイルを披露してみせたことで一躍大きな注目を集める。ヴェテランのロイ・ヘインズがコリアに負けない斬新なドラミングで迫る姿も衝撃的だった。驚異の新人と呼ばれていたミロスラフ・ヴィトゥスのプレイも創造的なことこの上ない。ビル・エヴァンスのトリオ以降に登場したもっとも新しいスタイルを追求したこの作品の評価はいまも揺るぎがない。

3.『ディジー・ガレスピー/コーヌコピア』E


★ガレスピーによるファンキー・ジャズ
 これはディジー・ガレスピーが残した異色の1枚といっていい。なにしろファンキーな味わいたっぷりのアレンジに乗って、彼が超絶的なプレイを繰り広げてみせるからだ。とくに〈ゲット・バック〉や〈ロレイン〉はそれまでのガレスピーのイメージを覆す内容で、昔からのファンは驚かされるに違いない。といっても《お祭り男》の本質に変わりはない。ガレスピーはどんなアレンジを得てもガレスピーのまんま。そこが憎いところでもある。

4.『サド・ジョーンズ=メル・ルイス/セントラル・パーク・ノース』B

★迫力満点のブラス・セクションが凄い!
 着実なる成功を踏まえた上で1969年6月に録音された作品。結成時のメンバーとは一部が変更になっている。それでも相変わらずきら星のようなミュージシャンが結集したことから、勢いあるオーケストラ・サウンドを聴くことができる。とくにオープニングを飾る〈トウ・アウェイ・ゾーン〉がご機嫌。8ビートのブルースが堂々としたブラス陣によって綴られていく。勢いのあったオーケストラの真価を感じさせる見事な内容だ。

5.『ジミー・マグリフ/ア・バッグ・フル・オブ・ソウル』E


★マグリフもレーベルのスターだった
 ソリッド・ステイトがリアルタイムで発売されていた時代、日本ではこの手のオルガン・ジャズが軽視されていた。それもあって、いまではマニアが捜し求めている1枚になってしまった。ギターがソーネル・シュワルツでドラムスがウィリー・ジェンキンス。〈C.C. ライダー〉や〈ハレルヤ〉といったカヴァーも楽しいし、スタンダードの〈アイ・カヴァ・ザ・ウォーターフロント〉のソウルフルな表現もファンならご機嫌に感じるはず。

6.『マイク・マイニエリ/インサイト』E

★ソリッド・ステイト2部作の1枚目
 気鋭のヴァイブ奏者として活躍していた時代にマイク・マイニエリが残した2枚目のリーダー作。デビュー作は1962年にアーゴで吹き込んだ『ブルース・オン・ジ・アザー・サイド』だから、本作が出るまでに5年の歳月を要したことになる。〈ミネソタ・シンズ〉で代表されるように、心地のよいファンキーなグルーヴが印象に残る。日本ではまったく無視された作品だが、アメリカではそこそこ話題を呼び、翌年には続編が作られた。

7.『ジェレミー・スタイグ/ジス・イズ・ジェレミー・スタイグ』D

★ジャズの新時代到来を実感させる
 ジェレミー・スタイグが登場したときの衝撃は大きかった。ビル・エヴァンスとの共演作『ホワッツ・ニュー』(ヴァーヴ)で、ローランド・カークもびっくりのハミングとフルートのユニソンを聴かせてくれた彼。そのスタイグがほぼ同じ時期にこの初リーダー作も吹き込んでいた。エヴァンスとの共演作と違い、こちらではエレクトリック・ピアノを効果的に用いた〈テレサズ・ブルース〉などで新時代のジャズが存分に堪能できる。

8.『ジョー・ウィリアムス/サムシング・オールド、ニュー・アンド・ブルー』E


★ウィリアムスの渋いヴォーカルが光る
 カウント・ベイシー・オーケストラの専属シンガーだったジョー・ウィリアムスが発表したソロ・アルバムの中でも本作は隠れた秀作と呼びたい。ベイシー・バンドで一緒だったサド・ジョーンズがアレンジを担当し、当時サドが率いていたサド=メル・オーケストラに準じたメンバーを集めてのレコーディングはこのレーベルだからこそ実現したもの。ジャズ・ワルツの〈ヤング・マン・オン・ザ・ウェイ・アップ〉など名曲・名唱が多い。

9.『V.A./ジャズ・フォー・サンデイ・アフターヌーン Vol.1』A

★ジャム・セッションの決定版
 1967年10月1日の日曜・午後、ニューヨークの人気ジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」で繰り広げられたジャム・セッションはこのアルバムが発表されたことで歴史に刻まれることになった。参加したのは、ディジー・ガレスピー、ペッパー・アダムス、レイ・ナンス、チック・コリア、リチャード・デイヴィス、そしてエルヴィン・ジョーンズ。ヴェテランから若手まで、世代を超えたメンバーが実力発揮の快演を重ねていく。





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