未来を担う36組のアーティストが、森美術館に集結

2007年 10月 3日 11:00 Category : Art

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 さまざまなジャンルで活躍する気鋭の日本人アーティストたち。第二回を迎える「六本木クロッシング」へと、その才能が集まった。

“今見せるべき36組のアーティスト”を厳選したという、「六本木クロッシング2007:未来への脈動」が、10月13日(土)より、六本木ヒルズにある森美術館で開催される。

 絵画、彫刻、デザイン、映像、マンガ、ゲーム、演劇……、と表現のジャンルは非常に多岐にわたる。また、アーティストの年代もさまざまだ。気鋭の若手作家のみならず、60~70年代に時代の潮流を作り上げ、現在も精力的な活動をしている作家の作品も展示する

何名かの作家を紹介しよう。


できやよい『カッペリ』(2003年)、150 x 100 cm、アクリル、紙
Courtesy: YAMAMOTO GENDAI

▲こちらは1977年生まれのアーティスト、できやよい氏の作品。97年に第六回アーバナート優秀賞を受賞し、99年「日本ゼロ年」(水戸芸術館)でデビューし、個展を中心に精力的に作品を発表している。あふれんばかりの美しい色彩が咲き誇るキャンバスには、眼を凝らしてじーっと見入ってしまう、繊細かつ非常に細密な柄が描き込まれている。生物のようにも、植物のようにも見えるその不可思議な物体は、見る者を圧倒する生命力を放っている。


鬼頭健吾『無題(参考図)』(2005年)、サイズ可変、フラフープ他
豊田市美術館『ベリーベリーヒューマン』展
Photo: Hayashi Tatsuo
写真提供:豊田市美術館

▲日常見慣れた道具たちをアート作品に変容させてしまう、気鋭のアーティスト・鬼頭健吾氏。豊田市美術館で行なわれた展示で発表されたこちらの作品。幻想的な円が連なる光景が広がるが、使用している素材は実はフラフープなのだ。鬼頭氏も、前述のできやよい氏と同じ1977年生まれ。出身地である名古屋を中心に、幅広く活動。フラフープ、輪ゴム、チューブなど多様な素材を用いて、不思議な空間を演出する。今回はどんな作品が発表されるのだろう、期待が高まる。


四谷シモン『機械仕掛けの少年』(1984年)、135.7×51×34.8cm、紙、木、金属、ガラス、毛、布、皮

徳島県立近代美術館蔵
Photo: Hayashi Tatsuo
写真提供:豊田市美術館

▲美しい少年の姿をしているが、精巧に作られた人形からは少し不気味な印象が漂う。こちらは人形作家の四谷シモン氏の作品。四谷氏は60年代、唐十郎率いる状況劇場などで活躍、澁澤龍彦、金子國義らと深い親交がある。球体関節人形と呼ばれる、手や足の関節に丸い球を施し、関節を動かすことができる人形を多数制作、現在も年に1作品のペースで、人形と真摯に向かい合い、ストイックに人形を作り続けている。独特な芳香を放つ人形と、怪しげでシュールな世界観は熱烈なファンに支持されている。



田中偉一郎『目おちダルマ』(2002年)、サイズ可変、ミクスト・メディア
Photo: Yuka Sasahara Gallery

▲笑える、アート作品を多数発表している、田中偉一郎氏。1974年生まれ、2000年以降数々の作品を発表しており。その作品はどれも、絶妙なセンスと空気感で観客に笑いをもたらす。彼の作品を一目みたら、アートとは?芸術とは? なんて難しい言葉は、一気に払拭されてしまうだろう。爆笑するかどうかは、受け取り方次第だが、ハマると危険な人物の一人であることに間違いない。

その他、参加予定作家は、
飴屋法水、池水慶一、伊藤ガビン、岩崎貴宏、宇川直宏、内原恭彦、内山英明、Ages5&Up、榎 忠、エンライトメント、小粥丈晴、小林耕平、さかぎしよしおう、佐藤雅彦+桐山孝司、関口敦仁、立石大河亞、田中偉一郎、田中信行、チェルフィッチュ、辻川幸一郎、中西信洋、名和晃平、長谷川踏太/TOMATO、原 真一、春木麻衣子、東恩納裕一、冨谷悦子、眞島竜男、丸山清人、山口崇司/d.v.d、横山裕一、吉野辰海、吉村芳生

の36組。
表現方法もさまざまななら、アプローチの仕方も36組36様。緻密な手仕事で作り上げられた作品から、度肝を抜かれるアイデアまで、時代もジャンルも飛び越えて、表現と表現がひとつの空間の中で交錯する。森美術館という空間の中でしか体験できない、アーティストたちの化学反応から、何が生まれてくるのか。ぜひ、作品の中に身を置いて“今みるべき”アートを堪能して欲しい。


【六本木クロッシング2007:未来への脈動】
●開催期間:2007年10月13日(土)~2008年1月14日(月・祝)<会期中無休>
●開館時間:月・水-日10:00~22:00、火10:00~17:00、
※12月25日(火)、1月1日(火)は22:00まで。いずれも入館は閉館時間の30分前まで

●入館料:一般¥1,500、学生(高校・大学生)¥1,000、子ども(4歳以上~中学生)¥500(すべて税込価格)
※本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可能
※利用当日のみ有効

●お問い合わせ・会場:森美術館
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー(53階)
tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)

六本木クロッシング2007

取材/上條桂子

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