仏現代アートの鬼才、ファブリス・イベール

2008年 5月 13日 00:00 Category : Art

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 続いて3Fの展示スペースへ。エレベーターが開くと、もわっとした風と土と緑の匂いがやってくる。「そよ風(La Brise)」(2008)だ。


 美術館というスペースが、緑に覆われることで、まったく違う空間になってしまった。都会に住んでいる人は、日常でこんな高い茂みを経験することなどないだろう(少なくとも私はない)。一歩前へ歩み出すにも少し怖い気分になってしまった。しかし、一度歩いてしまうと、もう慣れたもので、茂みの奥に何か潜んでいないか、探しに行きたくなる。

 4Fのテーマは「飼育(蜜蜂/ミミズ/はえ)」である。読んで字のごとく、である。


 展示初日には、ミミズとはえは活発ではなかったようで姿を伺うことはできなかったが、8月31日までにどんどん作品は変化していくだろう。そして、蜜蜂もプロの養蜂家がサポートにつき、飼育を実践。展示空間と外を自由に出入りできるように、訓練中なのだとか。

 冒頭の言葉「僕は森を育てるように、アイデアを育てている」の通り、ファブリス・イベールのさまざまなアイデアが会場中に、そして会場の外へも飛んでいく。植物や野菜、生き物を育てることと、アイデアを育ててアート作品を作り上げること。それは彼にとっては同じことなのだ。

 またファブリス・イベールは、5/31から東京・国立代々木競技場で開催される、シャネル モバイルアート展にも作品を出品しているので、要注目だ。

ファブリス・イベール たねを育てる展
 ワタリウム美術館 東京都渋谷区神宮前3-7-6
 開催中~8/31(日)
 Open.11:00~19:00(毎週水曜日は21時まで) 月休(7月21日は開館)
 お問い合わせ:tel03-3402-3001

取材/上條桂子

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