崖の中の…恐竜? 壮大な太古の風景

2008年 9月 16日 18:30 Category : Art

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 「Driftwood Dinosaurs」。Driftwoodとは流木、Dinosaursは恐竜のこと。場所は、神奈川県は茅ケ崎の海岸である。造形作家の古賀充は、台風が去った後に地元・茅ケ崎の海岸に打ち上げられた流木から発想し、海岸に恐竜の骨格を作るプロジェクトをスタートさせた。作品は、崖に流木を埋め込んだり、砂浜に並べたりして、ほぼ原寸大で恐竜の骨格を作り上げていく。


 古賀充は、もともと工芸出身でガラス工芸などの作品をしていたという。さまざまな素材と向き合っていく中で、素材そのものの不可侵な部分、自然によって作り上げられた造形に心惹かれていったという。その後は、石や流木、葉などを用い、素材の形そのものに手を加えずに、再構築していく中で、新しい造形を作り上げていく。それは、「自然の力でバラバラにされた形の断片を、パズルのように組み立てていく作業」と本人は語る。


 作品は、台風が去った後に海岸に出向き、まずはキャンバスとなる崖を探す。そして、美しい崖のポイントが決まったら、流木を集めて(持参するモノもあるという)骨格を作り上げていく。恐竜の骨格を正確に再現するというよりも、写真作品としての造形の美しさ、表現の強さにこだわっているという。そうして、崖から突如として出現したかのような、作品ができ上がるのだ。


 百聞は一見に如かず。ぜひギャラリーへ足を運んで、作品をご覧いただきたい。

 下は、ユトレヒトから発行された作品集『Driftwood Dinosaurs』。


 モノクロームの美しい写真が一冊に綴られている。アートディレクションは、オールライトグラフィックスの高田唯。写真だと分かりにくいが、表紙のタイトル部分は活版印刷が施されており、ぼこぼこと凹凸のある風合いは作品の雰囲気にもよく合っている。

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