都築響一作品展「都築響一 着倒れ方丈記」

2009年 4月 13日 23:00 Category : Art

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 編集者・写真家の都築響一氏の作品展「都築響一 着倒れ方丈記」が、現在、京都国立近代美術館にて開催されている。

 「着倒れ」とはその言葉通り、日々の食費を削ってでも服にお金をかけること。その「着倒れた人たち」の生活の光景をリアルにとらえ、写真とテキストで構成したのが本展である。


都築響一《着倒れ方丈記 アナ スイ》2001/2009 京都国立近代美術館蔵 (c)the artist

 エルメス、シャネル、グッチ、コムデギャルソン、マルタン・マルジェラ、コズミックワンダー、ナイキなど、ハイブランドからアバンギャルド、そしてスポーツブランドまで、それぞれのブランドにどっぷりと入れ込んだ人たちが、決して広くはない部屋の中で、その膨大な量の服コレクションとともに登場する。「ここはどこぞのセレクトショップ?」と突っ込みたくなるような服の量、その偏愛ぶり。写真に添えられたテキストによって、その人たちのブランドとの距離感がよりリアルに伝わってくるのも面白い。


都築響一《着倒れ方丈記 ナイキ》2006/2009 京都国立近代美術館蔵 (c) the artist

 これらの作品は、雑誌「流行通信」で1999年から8年の長期にわたって連載してきたもの。そのため2009年現在の視点で見ると微妙に古く感じられるものもあって「そうそう、こんなの当時流行ってた!」といった発見も楽しめる。長い目で見れば、服飾史の一角を成す重要なコレクションとなるはずだ。  ちなみに今回公開された作品は、新たに京都国立近代美術館に収蔵されたもの。「京の着倒れ」と俗に言われるように「着倒れの街・京都」で、これらの作品群が収蔵されるというのも、たいへん興味深い。

 本展は、4月11日から開催されている「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展(5月24日まで/京都国立近代美術館 3F企画展示室/2009年秋冬に東京都現代美術館巡回予定)の関連企画として行われている。

新収作品展「都築響一 着倒れ方丈記」
 京都国立近代美術館 4F コレクション・ギャラリー(京都市左京区岡崎円勝寺町)
 開催中~2009年5月24日(日) open.9:30~17:00(入館は16:30まで)
 会期中の毎週金曜日は夜間も開館。9:30~20:00(入館は19:30まで)
 月休(月曜日が休日に当たる場合は、翌日が休館)
 お問い合わせ:京都国立近代美術館 tel. 075-761-4111

取材/草野恵子

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