深澤直人×藤井保「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展

2009年 7月 28日 17:30 Category : Art

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 この秋、東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて、プロダクトデザイナー・深澤直人がデザインを手がけてきた約100点もの作品と、それらを約4年間撮り続けた藤井保の写真を中心とした展覧会が開催される。

 世界の第一線で活躍するプロダクトデザイナーである深澤直人の作品は、意識せずとも私たちの生活に深く根ざしているものが非常に多い。auの携帯電話「INFOBAR」シリーズや「neon」、±0の加湿器、無印良品の「壁掛け式CDプレイヤー」や、LAMYのボールペン「LAMY noto」等々、そのどれもが控えめなシンプルさで、人にそっと寄り添うようなデザインで形成されている。


B&B Italia 「GRANDE PAPILIO」アームチェア B&B Italia 本社(イタリア ノヴェドラーテ)にて撮影 PHOTO: Tamotsu Fujii

 それらの深澤が手がけたプロダクトと、藤井が撮影した写真の展覧会という、少々意外性に富んだ企画。おそらくそこには、タイトルにあるとおりの「見えていない輪郭」が、非常に重要なキーワードとして機能するに違いない。

 この展覧会のために、今年に入ってから藤井は深澤が手がけるヨーロッパのメジャーブランド、B&B Italia、Boffi、Thonet、そして、Vitraのロケ撮影も敢行し、ヨーロッパにおける仕事の足跡を丹念に追っている。

 輪郭について、深澤はこう語る。「アウトラインとはモノの輪郭のことである。その輪郭はそのモノとそれを取り囲む周りとの境目のことでもある。(中略)人はその空気の輪郭を暗黙のうちに共有している。わたしの役割はその輪郭を割り出し、そこにぶれなくはまるモノをデザインすることである」。

 彼がデザインに取り組む際の根底となる思想として「without thought」または「意識の中心」というものがある。これは、人間の無意識をデザインに置き換えるというもので、非常に感覚的な、言葉で一口には形容しがたいもの。その空気感をとらえたデザイン、そしてそれが形成するアウトラインを実感できる展示となるはずだ。

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