瀬戸内海を切り開く?「ファスナーの船」:瀬戸内国際芸術祭

2010年 9月 6日 19:45 Category : Art

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 「ファスナーで海を開く」それだけを言われても、意味がわからない人が多いかも知れない。発想に気づいてから約8年、ひとつのアイデアが形になった。アーティスト鈴木康広の作品「ファスナーの船」だ。


 水面に波紋を描きながら前へ進んでいく船を、スライドする金具が布を切り開くファスナーに見立て、「地球を開く」というイメージにまで昇華させた。



 鈴木康広氏は、葉っぱ型に切り取られ両面に開いた目と閉じた目が描かれた紙が円筒形のオブジェから舞い落ちてくる「まばたきの葉」が有名だが、どの作品にも彼特有の「見立て」がある。普段身の回りにあるモノの視点を少しずらすことで、そのモノが持っている本質を発見し、さらにイマジネーションの世界へと思考の心地よい飛躍を体験させてくれる。

 本作品もそう。最初にこの作品を思いついた時のことを鈴木氏はこう語る。

 「2002年くらいだったと思うんですが、羽田空港から飛行機に乗っていた時に、ふと下の海を見たら船がファスナーに見えたんです。ちょうどその時期には、自分の中で新しい物の見方を探っていた時期でもあって、ひとつの物を見る時に他の物に見えるよう、意識的になっていたのもありました。でも、このファスナーを発見した時には、すごく面白いと思ったと同時に“作品”とするにはばかばかしすぎなのではないかと思っていたんです」

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