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麗しき女性たち マルティーヌ・フランク写真展

2010年 9月 7日 18:50 Category : Art

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 東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールにて、写真家、マルティーヌ・フランクの展覧会「In Celebration of Women 麗しき女性たち マルティーヌ・フランク写真展」が開かれている。マルティーヌ・フランク氏は、マグナム・フォトに所属する写真家。2004年に亡くなったアンリ=カルティエ・ブレッソン夫人としても知られている。

ルーブル美術館、目の不自由な人のためのギャラリー、パリ、フランス、2007年
©Martine Franck / Magnum Photos

 楽屋でくつろぐダンサー、おどける老女、子どもを抱える不法入国者の母子、化粧をしている京都の芸者—今回の展覧会では、彼女が世界中を旅して出会ったさまざまな女性たちの姿を観ることができる。そこで目にするのは、被写体のふとした日常。長年、有名無名を問わず、さまざまな人たちの姿を写真におさめてきたマルティーヌ・フランク氏に、その活動の原点から話を聞いた。

—いちばん最初に写真を志したときのことを教えてください。

 私はもともと、パリで美術史を勉強していました。でも、美術館で働きたいとは思っていませんでした。そんな当時(1960年代)、アジアを旅して日本にもやって来たんです。そのとき初めて、日本でカメラを買いました。買ったのは一眼レフカメラ。カメラのメーカーや買ったお店は忘れてしまったけれど、東京のお店だったのは覚えています。そして、その買ったカメラでたくさん写真を撮ったんですね。その後、ヨーロッパに帰って写真を現像してみたら、「これが私のしたいことだ」ということが初めてわかったのです。

—日本での写真が転機となったわけですね。当時の日本の印象はどんなものだったのでしょうか。

 日本に来る前に、既に日本の映画——黒澤明や溝口健二、小津安二郎などの作品はたくさん観ていましたが、やはり実際に日本に訪れたときの印象は、映画とはまた全然違いましたね。当時、ガラスだけで仕切られている男女混浴の銭湯があったんですけれど、私はそこで正面からガラスにぶつかってしまった思い出もあります(笑)。

 ちなみに、その旅行は、今回の作品にも登場するパリのテアトル・デュ・ソレイユの舞台演出家、アリアーヌ・ムヌーシュキンと一緒でした。当時はもちろん、彼女は演出家でもなく、まだ無名の存在。彼女と一緒に歌舞伎や能、文楽など、毎日さまざまな舞台を観ましたが、非常に影響を受けました。彼女もそうだったと言います。


—今回の展覧会の作品をまとめた写真集「WOMEN / FEMMES」(Steidl社刊)の表紙に使われた写真(上写真)が非常に印象的でした。この写真を表紙に持ってきた理由を教えてください。

 実は、出版社は「違う写真がいい」と言ってきたんです。いくつかの案がありました。工場で働くちょっと厳しい表情の女性の写真や、女優のポートレートはどうかと…。でも、ある特定の人物に限定してしまうような写真はその印象を強調しすぎてしまうので、もっと想像力をかき立てるような写真がよいと思って、これを選びました。この写真は目の不自由な人々向けの、ルーブル美術館の展示室で撮ったものです。触感を意識した展示なので、触りながらそれが何であるかを認識するわけですね。普通はこんな風に彫刻作品に触るようなことはないでしょう。この写真が何であるかを言わなければ、さらにみなさんの想像力をかき立てたかもしれませんね。

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