桃太郎の鬼ヶ島にインストールされた現代アート:瀬戸内芸術祭

2010年 9月 17日 15:15 Category : Art

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 女木島の中心からバスで10分程度山を登ると、鬼の洞窟と呼ばれる「鬼ヶ島大洞窟」。ここは、通常は観光地として親しまれているところで、桃太郎伝説が伝えられる地だ。全長約400m、面積は約4,000平方メートルの洞窟である。夏でも冬でも洞窟の中は摂氏15度。ひとときの涼をもたらしてくれるが、少し肌寒くも感じられる。


 この洞窟は人工で掘られたもので、岩壁を見ると削った跡が分かる。鬼が住んでいて、桃太郎が鬼退治にやってきたと伝えられるが、海賊が使っていたという説もある。ひんやりとした洞窟の中を進んでいくと作品に遭遇する。サンジャ・サソの「鬼合戦、あるいは裸の桃の勝利」だ。

「鬼合戦、あるいは裸の桃の勝利」サンジャ・サソ

 サンジャ・サソはクロアチアのアーティスト。真鍮のワイヤーで網目状に組まれた人体が、宙に浮いたようなかたちで展示されている。暗がりのなかに浮かぶワイヤーの彫刻は、鬼のいけにえとなった女性なのだろうか。人体のところどころが破れており、鬼による虐待を連想させる。洞窟という非日常の空間神話の世界に浸るのも悪くない。


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