東京ミッドタウンに「エルメスの家」、6日まで

2011年11月2日 19:13

 今年のミラノサローネで発表になった、エルメスの家具シリーズ。現在、東京・六本木の東京ミッドタウンで「エルメスの家」として、日本で初披露されている。

 空間は建築家・坂茂とジャン・ドゥ・ガスティーヌの設計により紙管と紙で構成されたパビリオンで、ミラノに続く2回目の展示だ。今回起用された家具のデザイナーは3組。エンツォ・マーリ、アントニオ・チッテリオ、ドゥニ・モンテルとエリック・バンケ。

 まず入り口はリビングルーム。ジャン・ミッシェル・フランクとアントニオ・チッテリオの家具をコーディネイトしている。ジャン・ミッシェル・フランクは、19世紀末、アールデコ期のパリに現れた偉才のデザイナーで、当時彼がエルメスのためにデザインした家具が、復刻された。その精神は「簡潔を第一に」だったという。ソファも直線的で、ブロックを思わせるボリュームを感じる無駄のないデザイン。

 チッテリオの家具「マチエール・コレクション」は、木材と革、革と布、革と金属など、異素材が呼吸を合わせてぴたりとおさまるディテールには息を飲む。革を縫う技術「サドルステッチ」の、整然と力強い縫い目も見どころの一つ。

 特にウッドフレームのソファは実に優雅だ。アーム部は腕をかけたり、もたれやたりしやすい傾斜がつき、その傾斜がそのまま足下で、クロスするレッグになっているのがチッテリオらしい。

 今回、チッテリオが着目したのは、「応接室」「喫煙室」「読書室」など、ゆったりとした時間を過ごす場所での家具。安楽椅子などのアンティーク家具から、新しいデザインをイメージしたという。